2012年 : クレーミング・ルール・チーム
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「ロードレース世界選手権」の記事における「2012年 : クレーミング・ルール・チーム」の解説
「クレーミング・ルール・チーム(Claiming Rule Team)」(CRT)とは、主催者・参加者による委員会で認められたチームに適用されるレギュレーションで、減少傾向にあったMotoGPクラスへの参加を容易にする目的で2012年より採用される。CRTは、フレームビルダーの製作した車体に改造した量産車エンジンを搭載した「CRTマシン」での出場が許可される。 CRTはカテゴリの1つではなく、MotoGPクラスの車両レギュレーションの1つであり、15位以内に入るとMotoGPクラスのポイントを獲得する。そのためCRTマシンの順位を比較する場合は、「CRT勢トップ」のような表現を用いる。 プロトタイプマシンに対して出力の劣るCRTマシンは、年間エンジン使用制限数が12基に、燃料タンクの最大容量が24Lに緩和されている。また、改造費の抑制を目的としたエンジンの買取制度も規定され、プロトタイプマシンを製造しているメーカーが要望した場合は、CRTは使用したエンジンを2万ユーロで販売しなければならない。つまり、プロトタイプマシンのエンジンに対抗しようとして、多額の費用をかけて量産エンジンを改造したとしても、ワークスメーカーはCRTが使用したエンジンを2万ユーロで買い取ることが可能である。 スイスのフレームビルダーであるスッター・レーシング・テクノロジーが、BMW社製の量産エンジンを使用し、プライベーターへのマシン供給を計画している他、イギリスのFTRも同様にシャーシ供給(エンジンはチームにより異なる)やアプリリアが自社製プロトタイプフレームにRSV4のエンジンを搭載したマシン等が参加した。 CRTは2013年シーズンまで実施され、2014年からはルールを改めエンジン使用台数制限の緩和や燃料タンクの増量などが受けられる代わりに主催者指定のECUソフトウェアを使用する「オープンクラス」に移行したが、これも2015年をもって廃止された。
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