126の評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/11 15:58 UTC 版)
先代のヌオーヴァ500は現在でも各国でファンが多く、日本ではルパン三世の主人公ルパンの愛車としても知名度が高く、イタリアやスペインで126の実質的な後継となった初代パンダでは、前輪駆動と新設計サスペンションの採用、直列4気筒エンジンも設定されるなど、走行性能や車内環境の改善、利便性の向上が著しく、広く一般にも普及した上、趣味車としての一面もある。しかし126は、自家用車の所有が難しくなくなったという時代背景の下、先達と比べて単なる凡庸な大衆車として捉えられており、当のフィアットが500Rを5年間も併売していたこと、映像作品やマスメディアへの露出が少ないこと、欧州でプフ・500を含むヌオーヴァ500がエンスージアスト達に大切にされているのに対し、126は使い古されて数を減らし続けたこと、ファンクラブの数が少ないこと、などに関心の低さが現れている。 初代(トッポリーノ)、二代目(ヌオーヴァ500)と、国民的な人気車が続いた系譜上に登場した126ではあるが、大きな技術革新を伴わず、(東欧圏を除き)スタイルでも衆目を引くことが叶わなかったことや、ヌオーヴァ500のオマージュとも言える現行500(2007年)の発売に伴い、126の存在は人々の記憶から薄れていく一方である。このように、偉大なるベーシックカーの刷新がメーカーの期待通りに進まず、後継が歴史上や趣味界で低い地位に甘んじている例は、BMC・ミニとメトロ、シトロエン・2CVとディアーヌ、VW・ビートルとタイプ3やタイプ4でも見られ、特にこれら四者は後継車でありながら先に生産を終えている。
※この「126の評価」の解説は、「フィアット・126」の解説の一部です。
「126の評価」を含む「フィアット・126」の記事については、「フィアット・126」の概要を参照ください。
- 126の評価のページへのリンク