1次防時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/01 21:55 UTC 版)
番号付き混成団という部隊単位は、陸上自衛隊草創期、および第1次防衛力整備計画時代に採用された。 自衛隊発足以前、警察予備隊時代の部隊組織は、方面管区制を基本としていた。警察予備隊では4個管区隊が編成されており、保安隊でもこの体制が基本的に踏襲された。 1954年(昭和29年)の陸上自衛隊創設に伴い、10個作戦単位の整備が目標とされることとなった。これに伴い、第5・第6の2個管区隊が新設される一方、各管区隊の規模は縮小された。しかし、この縮小編制でもなお、10個管区隊の整備は、予算的・政治的問題から困難が予想された。このことから、ミニ管区隊の役割を果たす部隊として採択されたのが、番号付き混成団であった。番号付き混成団の編成は1955年(昭和30年)から開始され、1958年(昭和33年)までに第7・8・9・10の4個混成団が編成された。 この番号付き混成団はアメリカ軍の連隊戦闘団のそれなどを参考としており、定員は6,100名、編制は下記のようなものであった。 普通科連隊4個普通科大隊(それぞれ普通科中隊×3個) 重迫撃砲中隊(107mm重迫撃砲M2×12門) 戦車中隊(M4中戦車×2両+M24軽戦車×20両; 中隊本部+4個小隊を編組) 衛生中隊 特科連隊直接支援大隊(105mm榴弾砲M2A1×18門; 3個中隊を編組) 全般支援大隊(155mm榴弾砲M1×18門; 3個中隊を編組) 高射大隊(M15/M16対空自走砲×32門) 施設大隊 偵察中隊(戦車×7両; 3個小隊を編組) 通信中隊 武器中隊 補給中隊 衛生中隊 飛行隊 このように、1次防時代の混成団は、1個普通科連隊を基幹とするミニ管区隊(現在の師団に相当)であったが、当時の1個普通科連隊は、現行編制の2倍以上の人員が割り当てられており、その規模は大きく異なるものである。 部隊一覧 第7混成団 - 後の第7師団、第11師団 第8混成団 - 後の第8師団 第9混成団 - 後の第9師団 第10混成団 - 後の第10師団
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