0800形への発展
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 16:08 UTC 版)
「熊本市交通局9700形電車」の記事における「0800形への発展」の解説
9700形2次車導入の時点(1999年)では、熊本市交通局は3次車としてもう1編成を増備し、以後は2車体式車両の増備を打ち切り1両単位で運行できる単車の超低床電車を導入していくという意向であったが、実際には上記の通り3次車増備は2編成となり、なおかつ単車の導入は実現していない。 一方メーカーの新潟鐵工所(2003年以降は新潟トランシス)による超低床電車の製造は熊本市交通局9700形以降も続いた。まず2002年(平成14年)、岡山電気軌道9200形 (MOMO) を製造する。この車両も熊本の9700形と同様に、旧MAN社が開発した「ブレーメン形」を日本仕様向けに設計変更したものであるが、車体のデザインは他都市と異なるものをとの意向から9700形とは別のものとなっている。採用されたデザインは、当時フランスのナントに納入されていた車両(インチェントロ (Incentro)、ブレーメン形などの後継車両として1998年にアドトランツが開発)のもので、アドトランツを買収したボンバルディアの協力を得て利用している。以後、新潟トランシスが製造する超低床電車は、従来通りの「ブレーメン形」の足回りに「インチェントロ」の丸みを帯びた車体を組み合わせたものが標準となった。 その後熊本市交通局では9700形3次車以来となる超低床電車0800形2編成を導入し、2009年(平成21年)4月より営業運転に投入した。この0800形は9700形とは異なり上記「インチェントロ」タイプの超低床電車である。2編成が追加されたことで交通局の超低床電車は2形式で計7編成となり、1編成を予備に残して毎日6編成運行させる体制となった。これにより1時間あたり1往復ずつの増便が可能となり、2系統では毎時2 - 3本、3系統では毎時1本(朝夕ラッシュ時は毎時2本)という運行本数になっている。 2014年(平成26年)10月には0800形の増備車として水戸岡鋭治デザインの「COCORO」(0803AB) が営業運転を開始し、熊本市交通局の超低床電車は計8編成となった。交通局では、既存の9700形・0800形についても今後「COCORO」のコンセプトに基づいて順次外観塗装を改めていくとしている。
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