ティー‐エヌ‐ティー【TNT】
読み方:てぃーえぬてぃー
《trinitrotoluene》トリニトロトルエンの略称。「—火薬」
【TNT】(てぃーえぬてぃー)
爆薬の一種。化学式C7H5N3O6、示性式C6H2CH3(NO2)3、分子量212。
現存する爆薬としてはもっとも代表的で、爆弾の衝撃力の基準としても利用される。
例えば、水素爆弾ツァーリ・ボンバの破壊力は50メガトン級。
これはつまり、TNT5000万トンの一斉起爆とほぼ等しい衝撃波が発生する事を意味する。
化学的安定性が高く、衝撃や摩擦に強い。
小銃弾程度の力学的衝撃、火にくべた程度の温度衝撃では起爆しない。
着火には信管が必須。また、水中でも起爆が可能。
TNT
分子式: | C7H5N3O6 |
その他の名称: | トリット、トロチル、トリリット、トリニトロトルエン、TNT、Tolit、Trilit、Trotyl、Trinitrotoluene、2,4,6-Trinitrotoluene、トリトール、Tritol、α-TNT、NCI-C-56155、Tolite、1-Methyl-2,4,6-trinitrobenzene、2-Methyl-1,3,5-trinitrobenzene、1,3,5-Trinitro-2-methylbenzene |
体系名: | 2-メチル-1,3,5-トリニトロベンゼン、1-メチル-2,4,6-トリニトロベンゼン、2,4,6-トリニトロトルエン、1,3,5-トリニトロ-2-メチルベンゼン |
トリニトロトルエン
トリニトロトルエン | |
---|---|
IUPAC名 | 2,4,6-トリニトロトルエン |
別名 | トリニトロトルオール TNT |
分子式 | C7H5N3O6 |
示性式 | C6H2CH3(NO2)3 |
分子量 | 227.1 g/mol |
CAS登録番号 | [118-96-7] |
形状 | 黄色固体 |
密度と相 | 1.65 g/cm3, 固体 |
相対蒸気密度 | 7.85(計算値)(空気 = 1) |
蒸気圧 | 1.65×10−4 Pa |
融点 | 80.1 ℃ |
沸点 | 240 ℃(分解) |
発火点 | 475 ℃ |
出典 | 国際化学物質安全性カード |
爆薬としての性質 | |
爆速 | 6,900 m/s, 仮比重 1.60 |
熱量/質量比 | 3,790 J/g |
燃焼熱 | 14,500[1] J/g |
爆発熱 | 4184 [2] J/g |
生成ガス容積 | 730 L/kg |
鋼板試験猛度 | 5.18 |
RE係数 | 1.00 |
危険性 | |
主な危険性 | E T N |
Rフレーズ | R2 R23/24/25 R33 R51/53 |
Sフレーズ | S35 S45 S61 |
トリニトロトルエン(trinitrotoluene、略称TNT)は、トルエンのフェニル基の水素のうち3つをニトロ基 (-NO2) で置換した化学物質。いくつかの構造異性体があるが、単にトリニトロトルエンといえば通常 2,4,6-トリニトロトルエン (2,4,6-trinitrotoluene) のことである。別名、トリニトロトルオール。
もともとは、黄色の染料や化学の合成で使用する試薬として使用されてきたが、発明から30年経過後に安全で安価な爆薬として使用できることが判明した。
性質
TNT火薬の主成分となる。淡黄色の結晶であるが、日光に当たると茶褐色になる。水に溶けないが、アルコールには熱すると溶け、ジエチルエーテルにも溶ける。金属と反応しない。初期火災の場合、水・泡などの水系消火剤で消火する。
燃焼の化学式は以下の通り。
暖かい地域では、生産中に生じたジニトロトルエンやトリニトロトルエンの異性体が滲みだし、成形された爆薬が崩れ衝撃感度が上昇したり、ショートなどを起こす場合がある。
製造方法
製造方法には1段法、2段法、3段法および連続法がある。
- 1段法は反応が激しく危険であるため実用では用いられていない。
- 2段法は小規模な設備のみで製造できるため実験などで少量を製造するのに用いられる。これは硫酸と硝酸の混酸を使ってトルエンを2段階ニトロ化するものである。
- 3段法、連続法は収率が良く製品純度を高めやすく扱いが容易であるため工業的な大量生産に用いられている。
価格
1ポンドあたり$6[5]と軍用爆薬($5-100まで様々[6])の中でも安い。
質量当たりの威力が低いためミサイルの弾頭などには向かないが地雷など質量の制約がないものに向く。
歴史
- 1863年にドイツのヨーゼフ・ヴィルブラント (Joseph Wilbrand) がトルエンを硝硫混合酸を使用して高温でニトロ化することで初めて合成に成功する。当時は黄色の染料として利用されており、爆薬としての可能性は認識されていなかった。
- 1891年にドイツ人科学者 Carl Häussermannが、爆薬に使用できることを解明した[7]。ドイツで工業的規模での大量生産が開始される。
- 1901年にはピクリン酸に代わって主要な爆薬となる。
法規制
日本
消防法において、第5類危険物(自己反応性物質)であるニトロ化合物に属する。
火薬類取締法第2条により「火薬類」に指定されているため、製造、所持には法律による制限を受ける。ただし、第4条で定めるように理化学上の実験目的で経済産業省令で定める数量以下のものを製造する場合はこの限りでないので、理化学の実験の目的で極少量を製造することは可能である。
規格
日本ではJIS K 4813によって等級が定められている。
他の主要な爆薬
- ニトログリセリン
- ニトロベンゼン
- ニトロセルロース
- 2,4,6-トリニトロフェノール (ピクリン酸)
- 2,4,6-トリニトロトルエン (TNT)
- トリメチレントリニトロアミン (RDX、ヘキソーゲン)
- シクロテトラメチレンテトラニトラミン (HMX、オクトーゲン)
- ヘキサニトロヘキサアザイソウルチタン (HNIW)
- オクタニトロキュバン
脚注
- ^ Babrauskas, Vytenis (2003). Ignition Handbook. Issaquah, WA: Fire Science Publishers/Society of Fire Protection Engineers. p. 453. ISBN 0-9728111-3-3
- ^ NIST Guide for the Use of the International System of Units (SI): Appendix B8—Factors for Units Listed Alphabetically
- ^ “The Canary Girls: The workers the war turned yellow” (英語). BBC News. (2017年5月20日) 2021年12月2日閲覧。
- ^ Toxicological Profile for 2,4,6-Trinitrotoluene. atsdr.cdc.gov
- ^ “Military Periscope Spotlights BAE Systems” (英語). BAE Systems | United States. 2020年2月26日閲覧。
- ^ Persson, Per-Anders; Holmberg, Roger; Lee, Jaimin (1993-10-25) (英語). Rock Blasting and Explosives Engineering. CRC Press. p. 72. ISBN 978-0-8493-8978-8
- ^ Peter O. K. Krehl (2008). History of Shock Waves, Explosions and Impact: A Chronological and Biographical Reference. Springer Science & Business Media. p. 404. ISBN 978-3-540-30421-0
T.N.T.
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/19 14:41 UTC 版)
「T.N.T./T.N.ai.」の記事における「T.N.T.」の解説
活動期間:2003年秋頃~2005年3月 T. ‐ 高島彩:メインキャスター N. ‐ 中野美奈子:情報キャスター T. ‐ 高樹千佳子:お天気キャスター 特徴高島、中野、高樹は3人とも1979年生まれだが、高島は早生まれの為、学年は1コ上になる。 3人ともダジャレやギャグが好きである。 平均身長:161cm 主な役割・流れ:中野のダジャレで始まり、高樹がギャグを言い、高島によって締められるという三段落ち。 リリース:「約束の空」
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TNT
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 13:56 UTC 版)
TNTとは2,4,6-トリニトロトルエンの略称である。衝撃や熱に対してきわめて鈍感、毒性が少ない、金属を腐食しない、など優れた特性を持つため、爆薬として広く用いられている。火薬の代表として、核爆弾の威力を表す単位「TNT換算」に使用されている。TNT火薬は前述のとおり衝撃や熱に対し鈍感であるため、導火線では爆発せず、爆発させる時はTNT本体に雷管を埋め込んで起爆させる。
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TNT(40点)
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ダイナマイト。施設の爆破等に使う。無いとクリア不可能な重要アイテム。
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