3台のテスタロッサの行方
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 03:06 UTC 版)
「マイアミ・バイスのフェラーリ」の記事における「3台のテスタロッサの行方」の解説
番組で使用したテスタロッサは、本物が2台とスタント専用に作られたレプリカモデルの計3台である。 フォートローダーデールのシェラトンフェラーリから譲られた2台は1986年型の北米仕様車で、運転席側の高い位置にサイドミラーが付く初期型である。このサイドミラーはイタリア語でモノスペッキオ(Mono=1枚、specchio=鏡)、アメリカではシングルウィングミラーまたはフライングミラーと呼ばれる。アメリカ国内に正規輸入されたのは1986年〜1987年前期の2年間のみで、1987年後期からはアメリカの安全基準によりAピラー下端の両側に付くタイプに変更になった。総数2,105台のうち421台と台数が少ないため高値で取引されている。 マイアミバイスで使用したテスタロッサはVIN(車体識別番号)の下5桁、ZFFSA17AXG00”63259”、ZFFSA17AXG00”63631” で区別されている。 #63259 シーズン5が終了した1989年、#63259は75万ドルで起業家のプレストン・ヘン(1931-2017)が購入し、彼が経営するフォートローダーデールのスワップショップに展示されて現在に至る。途中100万ドルで購入したいというオファーがあったが断ったという。走行距離は1万キロ弱、タイヤはオリジナルのグッドイヤーイーグルのままという素晴らしいコンディションを保っている。 #63631 #63631はマイアミのRMC(リアルマッスルカー・ブティック)が自社の倉庫に28年間保管していたが、2017年にメキュームオークションに175万ドルで出品した。その後バレットジャクソンのリストにも加わった 走行シーンに使用された車両だが、保管中はほとんど動かしたことがなく走行距離はわずか16,000マイル(約26,000キロ)程度。フェラーリがユニバーサルに譲渡したときの証明書や登録証、整備記録が付き、出品する直前には8千ドルをかけて機関部のメンテナンスを施した非常に状態の良い車体である。ソニー・クロケットが使ったモトローラの自動車電話も付いている。結果は希望価格を大幅に下回る75万ドルでジョージア州のアダムスクラシックコレクターカーズが落札し、その後ベルギーのバスティアン・ウィトボエ(Bas Witvoet、欧州のオランジェグループを所有する実業家)の手に渡りウィトボエ・コレクションに加わっている。 スタントカー デ・トマソ・パンテーラをベースに製作したスタント専用車はフェラーリとの約束で番組終了と同時に解体処分したとされている。が、製作者のカール・ロバーツが自社工場に持ち帰ったという説もある。
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