鼻口部
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/08 23:54 UTC 版)
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鼻口部(びこうぶ、英: snout)は、鼻・口・顎からなる動物の顔のはみ出した部分のこと。多くの動物において、同じような構造はマズル(muzzle)やくちばし (Rostrum) または口吻と呼ばれる。
ある種の動物の鼻においては鼻孔の周囲にある濡れた表面部分を鼻鏡 (Rhinarium) と呼び[注 1]、しばしばより強い嗅覚と関連しているとされている。鼻口部はほとんどの動物にとって弱点であると考えられており、鼻口部に十分な力を加えられると、簡単に気絶あるいは骨折したり、卒倒したりすることがある。
概要
哺乳類の鼻口部には様々な形がある。熊や猫のように長方形の箱状になった鼻面もあるが、トガリネズミのような他の種は尖った鼻先を持っている。豚の鼻面は、平らで円筒形である。
犬
犬の鼻口部は目のすぐ下の場所から始まり、鼻や口を含んでいる。
犬の場合、鼻口部の上側の大部分に香りを検出する器官を含んでいる。口の上で異なる長さで垂れ下がっている鼻口部の上側の側面にある皮膚の緩んだ部分をフルーズ (Flews) と呼ぶ。
鼻口部は脳神経の12対のうちの1つによって神経支配を受けており、これら神経は脳内から始まり、頭蓋骨を経由してそれぞれの器官とつながっている。他の脳神経の目的地は、眼球や歯・舌などである。
犬の鼻口部の形状は、ラフ・コリーのように非常に長くて薄いものや、非常に平らに近く突出していないものなど、品種に応じた形となっている。多くのそり用の犬やスピッツなどのいくつかの品種は祖先とされる狼のものと大きさや形が似ているが、多くの猟犬はそれよりも多少縮んでいる範囲の大きさである。
脚注
注釈
- ^ これらの動物においては、「冷たく濡れた鼻」と呼ばれたりする。
外部リンク
「鼻口部」の例文・使い方・用例・文例
- あなたが1つの弾丸だけを装填されたリボルバーのシリンダーを回して、次に鼻口部をあなたの頭に向けて、引き金を引く妙技
- かなり小さなものから非常に大きなものまで大きさが様々であり、鈍い鼻口部があるドイツの古い種類のがっしりした黒または灰色がかった硬い毛のテリア
- ドイツで改良された斑の被毛と四角い顎のある鼻口部を持つずんぐりした短い毛の中型犬
- 黒く硬い剛毛とふさのある鼻口部を持つテリアに似た欧州産の小型犬の品種
- きつく巻きつけられた尾と、平たいしわが寄っている鼻口部小さく小型な滑らかな毛並みの種類のアジア起源
- 北部地域原産の、ずんぐりして厚い毛に覆われた種々の犬の品種で、先のとがった鼻口部とぴんと立った耳を持ち、尾はフワフワして丸まっている
- 短い髭のある鼻口部を持つベルギー産の様々なとても小さいかたい毛におおわれた犬の種類
- 鼻口部に合わせる
- 鼻口部に1つか2つの角と、とても厚い皮膚を持つ東南アジアとアフリカの大きな力のある装飾の変形指をした有蹄類
- 熱帯アメリカ・東南アジア産の大きな体に肉質の鼻口部を持つ害にならない主に夜行性の大型有蹄動物
- 角質の鱗で体を覆い、アリとシロアリを主食にするための長い鼻口部を持つ南アフリカ・アジア産の歯の無い哺乳動物
- 犬のような鼻口部を持つ地上性の大型ザル
- 赤と青色の鼻口部と臀部を持つ西アフリカ産のヒヒ
- 緑色がかった下毛と黒い鼻口部を持つ中央・南アメリカ産の長い尾の小型ザル
- 大きな眼と長く鋭く尖った鼻口部を持つリスに似た東南アジア産の樹上性の食虫哺乳動物
- 北半球の寒冷地域に広く分布する、細長い体の長い鼻口部を持つ淡水性の各種の釣用魚・食用魚の総称
- 鼻口部が長く尖った、大型のサバ
- 長いへら型の鼻口部を持つミシシッピーバレー産の原始魚
- (火器について)鼻口部を通して発射体かカートリッジを取るさま
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