高度処理施設
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 04:28 UTC 版)
主に処理水の活用や放流先の環境保全(特に閉鎖性水域(湖沼、閉鎖性の湾など)における富栄養化対策を主眼とすることが多い)を目的として、二次処理に付加し浄化を行うための施設。当然に相応の費用が求められるため普及は捗らなかったが、2003年の下水道法改正で促進される見通しとなった。 方法としては、反応タンクの処理方式の改良、ろ過、凝集剤による沈殿促進などがある。 下水道の高度処理は京阪神地区に水道水を供給する琵琶湖を擁する滋賀県で、琵琶湖に排水される生活排水の中の窒素リンが原因で赤潮やアオコなどのプランクトンが大量発生。その対策として「滋賀県琵琶湖の富栄養化の防止に関する条例(琵琶湖条例)」と共に下水道整備と高度処理設備の設置が進められ、現在では琵琶湖に注ぐ下水道はすべて高度処理が施されている。また琵琶湖から流れる淀川水系の流域下水道では6ヶ所で高度処理設備は導入され、京都市の4ヶ所の下水処理場でも高度処理が行われ、鳥羽水環境保全センター吉祥院支所と伏見水環境保全センターでは匂いや染料の色度除去・消毒のためにオゾン処理が施されている。
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