馬宿病
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 14:50 UTC 版)
馬宿地区 高松市 馬宿地区の位置 香川県大川郡相生村馬宿(現:東かがわ市馬宿)の海岸集落とその周辺で、6月から9月の夏季にかけて馬宿病(うまやどびょう)と古くから呼ばれる同様の熱病があることが報告されていた。香川県衛生研究所の調査によりトサツツガムシが発見され、検証の結果リケッチアも検出され、馬宿病は土佐のほっぱんと同様に新型ツツガムシ病であることが確認され、連絡を受けた佐々も現地へ向かった。 ツツガムシ病に間違いないと考えられる馬宿病の患者記録は、1931年(昭和6年)から1952年(昭和27年)までの間に18名おり、そのうち7名が死亡していた。生存者11名のうち8名は1950年(昭和25年)以降の患者で、8名ともテトラサイクリン系抗生物質の投与により治癒していた。治療をしていない10名のうちの生存者はわずか3名であり、「土佐のほっぱん」同様、未治療のケースでは高い死亡率を示していた。 こうして「土佐のほっぱん」と「馬宿病」はトサツツガムシ媒介性の四国型ツツガムシ病と看做されるようになり、それまで北日本特有の風土病とされていたツツガムシ病は、その他の地域でも発症しうる疾患との認識が医療関係者や研究者の間で広がっていった。
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