養殖マダイ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 07:53 UTC 版)
主に温暖な西日本の、波静かなリアス式海岸となった地域において、マダイの養殖が盛んに行われる。宇和海に面した愛媛県宇和島市とその周辺で盛んに営まれ、全国シェアの50%程度を占めている。他の産地は熊本県、三重県、長崎県、高知県、和歌山県などである。 平成27年農林水産省 養殖業生産統計概数値(養殖まだい)順位都道府県トン (t) 全国 63,500 1 愛媛 34,200 2 熊本 10,400 3 三重 5,500 4 高知 4,900 5 長崎 2,700 6 和歌山 1,600 陽光の差し込む水深では日焼けして体表のメラニンが活性化することで、体色が濃い褐色となる。これで商品価値が下がるため、マダイの養殖生け簀の上には通常黒いネットを張って日焼けを防ぐが、根本的な解決には至っておらず、現在様々な専門機関でマダイの色揚げに関する研究が行われている。また、養殖物は狭い空間で充分な餌を与えられるため、天然ものより身の脂肪分が多い。1.5-2kg程度のものが味が良いとされるが、300gほどのものも「小だい」として出荷される。養殖技術の進歩と共に養殖物が大量に出回るようになって浜価は下がり、スーパーマーケット等にも短冊が日常的に並ぶようになった。このため手に入れにくいような「高級魚」ではなくなりつつある。
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