飲用・食用・薬用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 04:00 UTC 版)
ココヤシの師管液からつくられたトディ. マツの内樹皮 (師部を含む) をはぎ取っている. 師管液には糖 (主にスクロース) などが含まれ、砂糖生産やアルコール飲料の原料に利用されることがある。このような目的では、サトウヤシ、ココヤシ、ナツメヤシ、コウリバヤシ、オウギヤシ、ニッパヤシなどヤシ科の植物がしばしば用いられる (右図)。コウリバヤシからは、1日に45リットルもの師管液が採取できる。またメキシコでは、リュウゼツラン属 (キジカクシ科) の師管液が甘味料やアルコール飲料 (プルケ) の原料として古くから利用されている。 師部には貯蔵物質 (糖など) を含む柔細胞を含まれており、フィンランドなど北欧では、飢饉時にマツの靭皮 (内樹皮) が救荒食物として利用されていた (右図)。また秋田県の松皮餅もマツの靭皮を利用しており、救荒食物としてつくられたとも伝えられている。ニホンジカなど動物も、ときに木本植物の靭皮を食物として利用しており、これが林業に大きな被害をもたらすこともある。 ケイヒ (クスノキ科)、ホオノキ (モクレン科)、アカメガシワ (トウダイグサ科)、トチュウ (トチュウ科)、キハダ (ミカン科) などでは、靭皮が生薬として用いられている。またキハダの靭皮は、染料としても用いられる
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