食肉軟化剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 17:51 UTC 版)
パパイヤ由来のパパイン、パイナップル由来のブロメラインと同様、ジンギバインは食肉軟化剤として利用される。 肉の調理の際に生または乾燥ショウガとして加えることで、肉の柔軟性が増すことが示されている。肉の軟化はジンギバインが主要な筋肉タンパク質、特にアクトミオシン(英語版)や、関節に存在するI型コラーゲンを迅速に分解するためである。 肉の軟化にはパパイン、フィカイン、ブロメラインなど他のパパイン酵素がより一般的に利用されているが、ジンギバインも同等またはそれ以上のタンパク質分解活性を示す。また、ジンギバインは、コラーゲン分解活性を有することが報告されている唯一の植物性プロテアーゼである。ジンギバインは、処理後の肉の食感の点で、パパインよりも好ましい食肉軟化剤である可能性がある。パパインはアクトミオシンを加水分解することができるが、他の主要な組織タンパク質も分解してしまうため、肉の食感はどろどろとしたものとなる。ジンギバインはその結合特異性のため、主にアクトミオシンとI型コラーゲンの加水分解が行われる。 また、ジンギバインはソーセージや焼き菓子の風味付けにも利用される。
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