類似したコンセプトの艦艇
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/22 03:09 UTC 版)
「重雷装艦」の記事における「類似したコンセプトの艦艇」の解説
19世紀末から20世紀初頭にかけて、水雷巡洋艦という艦種が存在した。名前の通り、魚雷を主武装とする巡洋艦である。しかしながらこれは駆逐艦が登場する以前の過渡期の存在であり、艦の性格としてこれと競合する事になり、他艦種に吸収されるなどして、消滅した。 日露戦争後に魚雷の射程が大幅に伸びて当時考えられていた砲戦距離とほとんど等しい射程距離を魚雷が得たため、高速で敵艦隊に接近して魚雷を発射、敵艦隊の交戦能力を大幅に下げた後に主力の戦艦部隊で敵艦隊を撃滅するという、重雷装艦と似たコンセプトの艦艇が考えられた。 ドイツ帝国海軍は排水量が20,000トン程度、片舷12基、計24基の水中魚雷発射管で武装した「水雷戦艦」とも言うべき物を、アメリカ海軍はほとんど同じ排水量で片舷8基、計16基の水中魚雷発射管で武装した物を計画したが、魚雷を発射する前に砲撃で撃破されると言う結果が図上演習で出たため中止となった。 ロシア帝国海軍でも排水量が23,000トン程度、最大速力は28ノット、片舷42基、計84基の水中魚雷発射管で武装した物を計画しバルト海艦隊司令長官のニコライ・フォン・エッセン中将も劣勢なバルト海艦隊でドイツ艦隊を撃破するためには水雷戦艦が必要であるとしてこの案を支持したが、そもそも肝心の主力である戦艦部隊が質、量ともに不足しているため廃案となった。
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