頭韻とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 言葉 > 言葉 > > 頭韻の意味・解説 

とう‐いん〔‐ヰン〕【頭韻】

読み方:とういん

押韻法の一。詩歌韻文などの句頭語頭に、同一の音をもった語を繰り返して用いること。「何をしるべに難波津(なにはづ)の名は住吉(すみよし)もすみうしと」の類。アリテレーション。→脚韻(きゃくいん)


頭韻法

(頭韻 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/11 06:25 UTC 版)

頭韻法(とういんほう、: alliteration)は、文体における手法ないしは文学技法の一つである。連続する単語、あるいは密接に関連した音節が同じ音の子音または文字で始まるものを指す。

頭韻法はで頻繁に用いられるが、散文でも普通に見られ、特に短い文章にハイライトを当てるのに用いられる。詩においてはとりわけ、走句に快い音調をもたらし音楽的雰囲気を醸し出すのに貢献する。ユーモラスな効果もある。類縁の技法に類韻(assonance、母音のみ押韻する)、子音韻(consonance、子音のみ押韻する)がある。

頭韻詩英語版は何らかの形で全てのゲルマン語に見られる。英語では、古英詩(en)が頭韻法を中心的な技法としている。ロマン派時代にはまたしても注目を浴びた。一般にロマン派詩人は詩を更に音楽的なものすることに興味をもっており、母国語が古代から引き継いだ要素にも興味があったからである。リヒャルト・ワーグナーはたとえば、楽劇の中で頭韻法を盛んに用いている。

日本においては百人一首にもある大納言公任の和歌きのおとはえてひさしくりぬれどこそがれてほきこえけれ」が代表例。松尾芭蕉の「荒海や佐渡へよこたふ天の川」「あらたうと青葉若葉の日の光」、小林一茶の「そば咲くやその白ささへぞつとする」「きりきりしやんとして咲く桔梗哉」[1]、正岡子規の「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」など、俳諧や近世民謡などでも、いわゆる「句頭韻」[2]の例が多く見られる。

早口言葉に例が見られる。例えば "Round the rugged rock the ragged rascal ran." や "Peter Piper picked a peck of pickled peppers." である。

子音韻(子音の調和)の例は、 "Sparkling...Flavorful...Miller High Life" (ミラービールの宣伝文句)

日常見られる例

と似て、頭韻法を用いると頭に残りやすい。「キャッチー」であり、新聞のヘッドライン、会社の名前、文芸作品の題名、広告、キャッチフレーズ、子守りの言葉によく用いられる。

我が子や自作の作品中のキャラクターに頭韻法で名付けることもよくある。

コミックのスーパーヒーローの名前も同様である。

脚注

  1. ^ マブソン青眼「一茶句の音調論 ─ フランス詩学の視点から」、ぺりかん社刊行『江戸文学』26号・2002年9月 
  2. ^ 小林路易『掛詞の比較文学的考察』、早稲田大学出版部・2001年

関連項目

外部リンク


「頭韻」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



頭韻と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「頭韻」の関連用語

頭韻のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



頭韻のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの頭韻法 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS