雑情報による防衛
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 05:33 UTC 版)
盗聴は、盗聴されている側が気付かずに重要な話を盗み聞かれた場合には、非常な痛手となるが、逆に盗聴を被っている側が盗聴されていることに気づいている場合には、「意図して偽情報を盗聴させる」ことで欺くことも可能である。この「偽情報」は第二次世界大戦の頃より通信が戦術や戦略の上で重要な役割を果たすようになると、意図してダミー情報を流布させる場合もあった。 こういった実際とはちがうダミー情報の流布は、盗聴側に対する牽制や無駄な動きを強いることにも繋がり、盗聴を逆に利用した「攻撃」だということもできる。また通信自体を雑情報に紛れ込ませることで、情報価値を損なわせることも出来る。例えば子供のなぞなぞ遊びにある「たぬき」はその好例である。「たぬき:あたす、じゅたうよたじにえたきまえ」と言う文では、そのまま聞いたら意味不明だが、「た」を抜く(た抜き)することで「明日、14時に駅前」となるのである。諜報合戦では、しばしばこれに似た騙しあいのケースが存在した。 この他、可逆圧縮など符号化による暗号を用いた通信も有効である。平壌放送の乱数放送も、読解用の乱数表が無ければ文字の組み合わせが膨大でもあるため、傍聴は短波ラジオさえあれば誰にでも可能だが、その内容解読が困難になる。(→暗号史)
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