階級と装束
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 23:25 UTC 版)
格の上下差が顕著な大相撲においては行司も例外ではなく、階級によって行司の装束も大きく変わる。出場する行司は、直垂、烏帽子を着用(1910年(明治43年)5月に裃袴から変えた)し、軍配を使用する。立行司・三役格行司を“格草履行司”、幕内格・十両格行司を“格足袋行司”、幕下格以下の行司を“はだし行司”とも称する。 明治・大正期までは三役格、幕内格とすることはあまりなく紫房、紫白房、緋房、紅白房、青白房と房色で呼ぶなど階級の呼称が曖昧であった。また草履と房色が一致しないこともあった。 行司は番付では中軸に書かれ、上位者から大きい字で書かれている。現在では同じ段では右に書かれている者ほど上位で整然と並んでいるが、古くは中央に木村庄之助や式守伊之助の名前を書いて外側になるほど地位が下がるといった形式で書かれるなど、番付上の順位が曖昧となっていた。 階級と装束階級房色・菊綴履物装束軍配土俵控えの座布団立行司(木村庄之助) 総紫 白足袋、草履 夏用は麻薄地・冬用は絹厚地、左腰に短刀、右腰に印籠 漆塗り 用意される 立行司(式守伊之助) 紫白 三役格行司 朱 夏用は麻薄地・冬用は絹厚地、右腰に印籠 幕内格行司 紅白 白足袋(土俵控えまでの入場時は草履) 夏用は麻薄地・冬用は絹厚地 十両格行司 青白 幕下格行司 黒または青 素足 木綿地 木目(白木) 用意されない 三段目格行司 序二段格行司 序ノ口格行司
※この「階級と装束」の解説は、「行司」の解説の一部です。
「階級と装束」を含む「行司」の記事については、「行司」の概要を参照ください。
- 階級と装束のページへのリンク