防衛作戦計画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/23 18:47 UTC 版)
対エジプト防衛作戦として、小規模戦闘用に「ショパフ・ヨニム計画」(Shovach Yonim,鳩小屋)と大規模戦闘用に「セラ計画」(Sela,岩山)という作戦計画があった。 どちらも「マオチム」周辺での敵部隊の拘束と機甲師団による反撃、逆渡河を想定し、内容がほぼ同じであるため、まとめて説明する。 シナイ師団によるエジプト軍の拘束 シナイ師団の1個機甲旅団が「マオチム」に増援として展開し(約1個小隊3輌規模)、また後方から2個機甲旅団が運河区域に進出、空軍の支援のもと、エジプト軍を拘束する。 予備役部隊の動員 「セラ計画」ではシナイ師団がエジプト軍を遅滞・撃滅している間に2個予備役機甲師団が動員を完了し、開戦72時間ほどで運河区域に進出するとされた。 反撃・逆渡河 運河東岸のエジプト軍を撃滅したのち、運河を逆渡河し、エジプト本土で戦闘を行う。 逆渡河用の渡河機材として、イスラエル軍は次の3種類の渡河機材を準備した。 ローラー橋 - 全長180m、重量400tで、事前に組み立てて運河まで輸送する(大型ローラーを装備して動かせるようにした)。牽引に戦車16輌を必要とする。 ユニフロート橋 - イギリス製で港湾の民生用を転用した。5m×2.5m×1.2m(3t)の鉄箱9個を連結した1個のポンツーン(22m×11m)で艀として戦車1輌を輸送でき、さらにポンツーンを8個連結することで運河に架橋可能。浮力を得るためにポリエチレン樹脂を充填した。ポンツーン1個に1輌の牽引を必要とする。 ジロワ(Gilowa) - フランス製(NATOが耐弾性に問題ありとしてスクラップとしたものを購入、再生した)。ジロワ3輌で戦車1輌を輸送でき、複数(数両不明)で架橋できる。自走可能。
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