鍋島直朝とは? わかりやすく解説

鍋島直朝

読み方なべしま なおとも

江戸前中期大名肥前鹿島鍋島家第三当主佐賀初代藩主勝茂の第五子。刑部大輔、のち和泉守称する柳生の技を体得し書画歌道にも通じていた。現在鹿島市内に残る多くの堤・水路干拓築成に功績があったとして、神社祀られている。宝永6年(1709)歿、88才。

鍋島直朝

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/25 07:00 UTC 版)

 
鍋島 直朝
鍋島直朝像(祐徳博物館蔵)
時代 江戸時代前期 - 中期
生誕 元和8年1月21日1622年3月3日
死没 宝永6年11月19日1709年12月19日
改名 仁王(幼名)、茂継(初名)、直朝、紹竜(法号)
戒名 普明院
墓所 佐賀県鹿島市古枝町久保山の普明寺
官位 従五位下、刑部大輔、和泉守、贈正四位
幕府 江戸幕府
肥前鹿島藩
氏族 鍋島氏
父母 父:鍋島勝茂、母:菊姫岡部長盛娘・徳川家康養女)
養父:鍋島正茂
兄弟 元茂忠直直澄直弘直朝、神代直長、
妹(多久茂辰室)、妹(諫早茂敬室)、
妹(神代常利室)、妹(鍋島直広室)、
妹(上杉定勝正室)、妹(深溝松平忠房正室)
正室:鍋島高賢の娘・彦千代(寿性院)
継室:花山院定好の娘・万子姫祐徳院
側室:木庭茂吉の娘
断橋(長男、僧、俗名鍋島直孝、格峰)、直條、朝清(六男)、朝則(七男)
養子:
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鍋島 直朝(なべしま なおとも)は、肥前鹿島藩の第3代藩主。前2代に鍋島忠茂正茂がいるが、正茂系は5000石の旗本として存続したため、別家として扱われる。

生涯

元和8年(1622年)1月21日、佐賀藩初代藩主・鍋島勝茂の九男[注 1]として佐賀城三ノ丸で生まれる。寛永13年(1636年)、父は直朝を鹿島藩第2代藩主・鍋島正茂の養子として強引に送り込み、寛永19年(1642年)には養子問題で対立していた正茂を追放、家督を直朝に継がせて鹿島藩主とした。

寛文12年(1672年)12月9日、家督を三男の直條に譲って隠居する。その後は紹竜と号した。宝永6年(1709年)11月19日に死去した。享年88。

柳生流の認可を受けた達人であったといわれ、書画や歌道にも秀でていたといわれる。絵を良くしていた証拠に、寛文2年(1662年)正月に描いた、大和絵風の自画像が残っている[7]。また、現在における鹿島市発展の基礎を築いたといわれている。

系譜

父母

正室、継室

  • 彦千代、寿性院 - 鍋島高賢の娘(正室)
  • 万子姫 - 花山院定好の娘(継室)

側室

  • 木庭茂吉の娘

子女

  • 断橋(長男)
  • 鍋島直條(三男)
  • 鍋島朝清(六男)
  • 鍋島朝則(七男)

養子

注釈

  1. ^ 直朝については「九男」とする文献資料[1][2][3][4]と「五男」とする文献資料[5][6]がある。徴古館の資料では鍋島勝茂の「成人した子女のみ」を数えると「七男六女」となり直朝を五男と記載している[6]

出典

  1. ^ 黒田安雄「佐賀藩家臣団の構造(三)」『史淵』第116巻、九州大学文学部、1979年3月31日、59-83頁、doi:10.15017/2232304 
  2. ^ 鍋島直朝」『デジタル版 日本人名大辞典+Plus』講談社、コトバンク。2024年8月24日閲覧。
  3. ^ 藤野保「鍋島直朝」『国史大辞典』吉川弘文館、ジャパンナレッジ。
  4. ^ 藤野保 編『佐賀藩の総合研究 : 藩制の成立と構造』吉川弘文館、1981年、250頁
  5. ^ 佐賀市史:第二巻(近世編)』佐賀市、1977年7月29日、15頁https://www.city.saga.lg.jp/site_files/file/usefiles/downloads/s34624_20130321052852.pdf 
  6. ^ a b 初代佐賀藩主 鍋島勝茂公の13人の子供たちと、2代藩主になった孫”. 徴古館. 2024年8月25日閲覧。
  7. ^ 川崎市民ミュージアムほか編集 『21世紀の本居宣長』朝日新聞社発行、2004年9月、p.66。

関連項目




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