鍋島元茂とは? わかりやすく解説

鍋島元茂

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/11 21:24 UTC 版)

 
鍋島 元茂
鍋島元茂像
時代 江戸時代前期
生誕 慶長7年10月11日1602年11月24日
死没 承応3年11月11日1654年12月19日
改名 彦法師(幼名)、直元、元茂
別名 三平(通称)
戒名 祥光院殿月堂善珊大居士
墓所 東京都港区元麻布賢崇寺
官位 従五位下紀伊守
幕府 江戸幕府
主君 徳川家光家綱
肥前小城藩
氏族 鍋島氏(宗家→小城家)
父母 父:鍋島勝茂、母:岩
兄弟 市姫、元茂、鶴、満千代、忠直直澄、宝乗院、直弘、神代常利室、直朝、永春院殿、卿公、鍋島元茂養女、神代直長、超誉
正室於仁王鍋島茂里娘)
直能、直朗、直治
養子鍋島直広室
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鍋島 元茂(なべしま もとしげ)は、江戸時代前期の大名剣豪通称は三平。肥前国小城藩初代藩主。官位従五位下紀伊守

生涯

肥前佐賀藩主・鍋島勝茂の次男。のちの蓮池藩の城下となる小曲館(こまがりやかた)生まれ[1]。母は小西三右衛門の娘・岩とされる。始めは直元を名乗る。

当初は嫡男として扱われていたが、元茂が4歳の時、父・勝茂が徳川家康の養女(岡部長盛の娘)菊姫と再婚した際に廃嫡された。これは、菊姫との間に生まれた子供を跡継ぎにしようとしたためとも言われている。このため、家督を継ぐことができず、江戸に人質として送られた。

寛永15年(1638年)、天草・島原の乱から帰参すると、父の勝茂は佐賀城本丸に入り、自らは西の丸に入った(弟の直澄は三の丸に入った)[2]

祖父である直茂の死去後、その隠居領であった1万石を与えられており、幾度か加増され、最終的には寛永19年(1642年)に肥前小城に7万3000石を与えられ(年代については異説あり)、同藩の初代藩主となった。これは鍋島家中ではかなりの高禄であり、廃嫡されたとはいえ、父から冷遇はされていなかったようである。島原の乱にも父と共に従軍している。

剣の腕に優れた達人で、柳生宗矩から印可書を一番に受けたと言われている。木村友重と共に徳川家光の打太刀を務めた。柳生宗矩とは30年にわたる道縁で、死の直前に秘巻「兵法家伝書」を与えられている。承応3年(1654年)に死去し、跡を長男の直能が継いだ。

系譜

父母

  • 鍋島勝茂(父)
  • 岩(-慶長7年11月6日(1602年12月19日)) ー 小西三右衛門の娘、側室(母)[3]

正室

  • 於仁王(慶長6年(1601)-正保元年10月10日(1644年11月9日)) ー 鍋島茂里の娘:法名は高岳院殿月清日善大姉[3]

子女

養女

脚注

  1. ^ 謎の蓮池藩、実像に迫る:江戸中期の古地図発見—城下町や屋敷に家臣名」『佐賀新聞』2017年5月31日。2023年11月4日閲覧。「大きさは縦79センチ、横56.5センチ。(中略)地図には、直澄の兄弟で、後に小城藩の初代藩主になる元茂が生まれた「小曲館(こまがりやかた)」も記載され、「小曲ト云(という)」と書かれている。小曲の地名がこの時代の地図で確認されたのは初めてという(後略)」。蓮池藩の城下町の地図あり(小城市収蔵)
  2. ^ 佐賀城築城400年記念 歴代藩主と佐賀城”. 徴古館. p. 8. 2024年12月3日閲覧。
  3. ^ a b 栗原荒野『葉隠の神髄 : 分類註釈』1935年、107頁。doi:10.11501/1213948https://dl.ndl.go.jp/pid/1213948/1/90 
  4. ^ 鍋島主水家略系図 - 眞龍寺”. sinryuji.web.fc2.com. 2025年1月1日閲覧。

鍋島元茂(なべしま もとしげ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 23:54 UTC 版)

AMAKUSA1637」の記事における「鍋島元茂(なべしま もとしげ)」の解説

小城藩主。剣の腕に優れ家光兵法指南役だった。母親身分低かったために家督次男である弟が継いだ心優しい青年で民からも慕われている。お家騒動いわゆる鍋島の化け猫騒動)を解決し仲違い解消させてくれた夏月恩義感じ、勝茂・光茂に先んじて一揆軍へ加わる。

※この「鍋島元茂(なべしま もとしげ)」の解説は、「AMAKUSA1637」の解説の一部です。
「鍋島元茂(なべしま もとしげ)」を含む「AMAKUSA1637」の記事については、「AMAKUSA1637」の概要を参照ください。

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