銚
鋤
(銚* から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/16 03:12 UTC 版)
鋤(すき)は、表土の掘り起こしに用いられる農工具の一種[1][2]。農耕具であるとともに[1]、掘鑿(掘削)用手道具類にも分類される[2]。英語名でスペード(Spade)と呼ばれる手道具に相当する[3]。
同音の漢字に犂(すき)があるが、鋤は作業者が体重をかけて用いるのに対し[1]、犂は牛馬に牽引させ作業者が後方から押して用いる(犂は英語名はPlough(プラウ)である)[2]。なお、中国では元来「鋤」の字は“くわ”を意味していたが、日本では鋤を使役動物に引かせて使う農耕具(つまり、犂)であると誤認され、“くわ”に当たる漢字が存在しないと考えて、“くわ”を意味する国字「鍬」を創作したとされている[4]。
概要
鋤は作業者が体重をかけながら足をかけたり手で押し込んで使用する道具である[1]。
本来は木製で、全体が櫂(かい)の形状で身も柄も木製の長柄鋤と、鋤身の部分が別の木になっている着柄鋤がある[1]。
西洋では古代ギリシャ、古代ローマの時代には多種の鉄の道具が使用されるようになり、その中にはスペード(鋤)も含まれている[3]。日本でも弥生時代には金属鋤がみられるが、木製鋤のほうが出土例が多く、湿田の耕起には木製鋤で事足りたのではないかという指摘がある[5]。
鉄の先金を先端に付けた鋤は、形状によって関東鋤、風呂鋤、江州鋤などに分類される[5]。なお、これらとは別に踏み鋤と呼ばれるものもある。
すき焼き
柄の取れた古い鋤を野外で鍋の代わりに使って鳥獣の肉や野菜を焼いたのが「すき焼き」の始まりとする説がある。
脚注
- ^ a b c d e 植田育代「弥生時代後期の農耕具をめぐって」『高円史学』第1号、高円史学会、1985年10月10日、18-43頁、hdl:10105/8616。
- ^ a b c 志水直彦『土木工事用器具機械』常磐書房、1931年 。
- ^ a b 保志恂「零細農耕の形成過程」『農村研究』第45号、東京農業大学農業経済学会、1977年9月、24-33頁、 CRID 1050851475400028800。
- ^ 古賀(2012)p.195
- ^ a b 八幡一郎「日本の古代鋤」『民族學研究』第21巻第4号、日本文化人類学会 、1957年12月、270-276頁、doi:10.14890/minkennewseries.21.4_270、 ISSN 2424-0508。
参考文献
関連項目
銚
銚
「銚」の例文・使い方・用例・文例
- お銚子もう一本つけてください.
- 長柄の銚子
- 酒を入れた銚子一本
- 銚子という,酒を注ぎつぐための容器
- 銚子に入った酒
- 銚釐という容器
- 銀,スズなどの材料で,つるのついた小鍋の形につくった銚子
- 注ぐ時に銚子を伝わってしたたる酒
- 酒席でまん中に出す銚子と杯
- 銚子市という市
- 元日,約230人が千葉県銚(ちょう)子(し)沖で飛行機の中から今年の初日の出を見て楽しんだ。
- 彼は,旭市の隣の市である銚(ちょう)子(し)市(し)の飲食店にたれを使ってもらおうと試みている。
- 彼は,自身のたれを使った魚料理が銚子の特産品になることを望んでいる。
- 回転ずしチェーンの銚(ちょう)子(し)丸(まる)はトルコで養殖されたクロマグロを使ったすしの特売を行っている。
- 銚子丸のスーパーバイザーは「トルコ産のクロマグロは,養殖マグロのにおいや不自然な脂っぽさがない。とてもおいしい。」と話す。
- 回転ずしチェーンの銚(ちょう)子(し)丸(まる)では,ノルウェー人と日本人のシェフが共同開発したサーモンのすしが現在,期間限定で販売されている。
- サーモンはノルウェーの港に揚がってからわずか2日の内に銚子丸の店に届く。
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