鉄道における活荷重
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 18:51 UTC 版)
列車荷重は鉄道橋の設計に用いられる活荷重であり、走行する鉄道車両の荷重をモデル化したものである。 道路交通においては、国や地域で認められた車両の通行をすべて想定する必要があるが、鉄道においては路線によって走行する車両がそれぞれ定まっている。たとえば、新幹線に貨物列車が走ることはなく、新幹線の車両が地下鉄路線を走ることはない。したがって、鉄道橋の活荷重は政府や行政機関が活荷重を一義的に定めるのではなく、各鉄道事業者が独自の列車荷重を定めることが多い。また、同一の鉄道事業者であっても、管轄路線の規格により異なる列車荷重を定め、走行できる車両を制限している事例も見られる。日本においては、日本国有鉄道(国鉄)が線路等級に応じて、多種にわたる列車荷重を適用していた。 前述のとおり、道路橋では乗用車から大型トラックまで様々な車両が混沌とした交通状況を示すため、活荷重をマクロ的に捉えたL荷重のような等分布荷重が用いられる。これに対し鉄道橋では、運行計画に応じて列車の形態が限定されることから、軸重を規程の軸距により組み合わせた前述の連行荷重が列車荷重として規定されている。 また、鉄道は車輪の荷重が枕木や道床(バラストなど)によって幅方向に分散されるため、橋の設計においては軸重のみを考慮し、1輪のみの輪荷重を考慮して床版の設計を行うことは一般に行われない。
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