鉄仮面を扱った作品
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 01:36 UTC 版)
囚人が被っていた布製の仮面は、鉄仮面になることが多く、そのグロテスクなイメージから、様々な文学作品、映画に取り上げられている。さらに本来の伝説からかけ離れて「鉄仮面の囚人」だけが一人歩きした三次派生とも言うべき作品も多く作られた。 『鉄仮面』- 黒岩涙香による翻案小説で、1892年(明治25年)12月25日から1893年(明治26年)6月22日まで「萬朝報」に連載された。原作はフォルチュネ・デュ・ボアゴベイ著“Les deux merles de m. de Saint-Mars ”(サン=マルス氏の二羽の鶇(つぐみ))。 海外ではほとんど忘れられた小説だが、日本ではこの涙香版が何度も単行本化され、更に江戸川乱歩が涙香版を小中学生向けにリライトした講談社版(1938年)も版を重ね、戦前戦後を通じて愛読された。その他、雑誌に掲載されたダイジェスト版や映画、漫画、紙芝居、ラジオドラマで、日本中に「鉄仮面」の名を知らしめた。近代デジタルライブラリーにて本文を閲覧可能。また、涙香版を小中学生向けにリライトした作品の一つ、カバヤ児童文庫「謎の鉄仮面」(1953年 著者不明)は岡山県立図書館のサイトで閲覧可能。(岡山県立図書館所蔵)カバヤ児童文庫 『真説鉄仮面』(「オール読物」1954年1月-10月号)- 久生十蘭による翻案小説。 『奇岩城』(1908 - 1909年)- モーリス・ルブランの代表作の一つ。『奇岩城の秘密』という危険文書を書いたことを咎められ、鉄仮面が投獄されたとされている。 『ブルボンの封印』 - 藤本ひとみの歴史小説。森川久美の漫画版有。
※この「鉄仮面を扱った作品」の解説は、「鉄仮面」の解説の一部です。
「鉄仮面を扱った作品」を含む「鉄仮面」の記事については、「鉄仮面」の概要を参照ください。
- 鉄仮面を扱った作品のページへのリンク