道綽・善導流
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/29 07:01 UTC 版)
法然は、『選択本願念仏集』において浄土教の師資相承血脈を道綽の『安楽集』から菩提流支・慧寵・道場・曇鸞・大海・法上の6人を、『唐高僧伝』・『宋高僧伝』から菩提流支・曇鸞・道綽・善導・懐感・小康の6人の計10人を挙げている。 曇鸞 当初は仙教を学ぶが、菩提流支より『仏説観無量寿経』を授かり、浄土教に帰依する。 『無量寿経』を世親(天親)が注釈し、菩提流支により訳された『無量寿経優婆提舎願生偈』(『浄土論』、『往生論』)を、曇鸞が再註釈し『無量寿経優婆提舎願生偈註』を撰述する。 道綽 当初は慧瓚(えさん)に師事し、戒律と禅定の実践に励む。 609年に、石壁玄中寺で曇鸞の碑文を読み浄土教に帰依する。 『観無量寿経』を解釈した、『安楽集』を撰述する。 曇鸞の教えを継承し、仏教を「聖道門」と「浄土門」に分け、浄土念仏を勧める。その際、小豆で念仏の数を数える「小豆念仏」を提唱する。 善導 道綽に『観無量寿経』を授かり、師事する。 主著『観無量寿経疏』(『観経疏』)は、『観無量寿経』は観想念仏を勧めているのではなく、称名念仏を勧めている教典と解釈した。 この称名念仏重視の流れは、法照らに継承されるも、中国では発展しなかった。日本の法然により『観経疏』は再発見・評価され、日本の浄土教に多大な影響を与える。
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