運行予算
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/08 13:54 UTC 版)
当初より運行費用は運賃収入より賄っている。これは世界恐慌や第二次世界大戦中も同様であり、大戦後路線を拡張できるほどに大量の備蓄があった。1950年代後半になって初めて、人口密度の高くない郊外エリアへのバス路線拡充を目的として、新たに設立されたメトロポリタントロント(現在は合併により消滅)より交通局へ補助金が支給された。[要出典] 1990年代中盤まで、補助金は州と市両者によって支給されていた。オンタリオ進歩保守党のマイク・ハリスが補助金を打ち切った結果、補助金は市から支給されるのみとなり、1996年2月18日に路線の縮小を余儀なくされた。そのときから交通局は財政難に陥ることとなる。2007年のさらなる路線縮小は見送られたが、トロント市議会は交通サービスを含む行政サービスの拡充のため、新たな税制を敷くことを決定する。結果として、アングロアメリカと呼ばれる地域においては州予算に頼らない交通事業者として最大の規模となった。しかしながら連邦予算については2009年初頭よりそれを財源として賄われている状況である。トロント交通局は北アメリカの中でも運行費用が高価な部類に入っており、2011年度には14億5000万ドルの運行費が見積もられている。運行費のうち、運賃収入によって賄われる比率は約70%であり、残りの3割位は市によって支出されている。2009年から2011年までの間、連邦予算、州予算が占める割合は0%である。これに対しモントリオール地下鉄において運行費の1割はケベック州予算より支出されており、オタワにおけるライトレール(英語版)も州予算の9%を運行費として受け取っている。市民の中には、優先的な補助金支給の公平性について疑問を持つ者もいる。
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