運用の拡大と特別二等車料金
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/11 07:13 UTC 版)
「特別二等車」の記事における「運用の拡大と特別二等車料金」の解説
特別二等車の第一号、スロ60 9は1950年(昭和25年)3月に落成した。同年4月1日から特別二等車を特急「つばめ」に連結し運用を開始するようCTSは要求していたが、車両の落成が遅れたため4月1日までには必要な両数が揃わず、同月11日の「つばめ」上下列車から特別二等車の運用が開始された。また、特急「はと」の運行が1950年5月から開始されたが、運行開始までに必要な数の特別二等車が揃わなかったことから「はと」には同年6月まで従来の設備を持った二等車が連結され、車両の落成を待って6月から特別二等車に振り替えられた。 この時点では特別二等車=特別急行列車のみに連結される豪華な二等車という扱いであり、従来の二等車との設備の格差は問題にならなかったが、急行列車への特別二等車の連結が開始されると従来の二等車との格差を埋めるため特別二等車の利用に当たっては追加料金を徴収することになった。ただし、「特別二等車はあくまで二等車の一部である」という立場から当初、従来の二等席を自由席、特別二等席を指定席とした上で追加料金は座席指定料という形で徴収された。当時は座席指定料の上限を100円とする規則が存在したため、大きく向上したサービス水準に比べ追加料金は少額にとどまり、特別二等車は大好評をもって迎えられることになった。 特別二等車に乗車するためには特別二等車券が必要で、この切符は座席指定券を兼ねてはいたが、距離により金額が定められていた。そして、同様に乗車日の7日前から発売された。 1954年当時の料金は以下のとおり。なお当時は一、二等車には通行税が賦課されていたので、この料金には通行税2割を含んでいる。 距離金額(単位:円)300キロまで300 600キロまで420 900キロまで540 1200キロまで600 1201キロ以上720 宇高連絡船特別二等船室60
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