連邦政府の対応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 07:03 UTC 版)
「中国の汚染タンパク質輸出問題」の記事における「連邦政府の対応」の解説
米国及びカナダにおける食品のリコールは、企業による自主的なものであり、政府機関の指示によるものではない。FDAはリコールが起こるまでペットフードの安全性の確保を人間の食品と同じレベルまで引き上げていなかった。FDAによると、「FDAのペットフード規制は他の動物の飼料と似たようなものであり、連邦食品・医薬品・化粧品法 (FFDCA) はペットフードに人間の食品のように清潔な状態であり、危険な物質を含まず、ラベルに本当のことが書いてあることなど、純粋で全体的な安全性を要求している」という。しかし、「FDAはペットフード製品の出荷前の承認を要求していない」。 リコールが報告されると、FDAはただちに調査を支援するために職員の動員を開始し、ペットフードのサンプル収集、リコールの影響の監視、消費者の被害の報告の準備に20の部門と3つの研究所から400人以上の職員を動員した。また、FDAは科学者と調査団との間の情報交換を円滑にするため、緊急事態対策本部を立ち上げた。政府機関は50のすべての州の農業と健康機関に対し調査と分析をするよう連絡した。FDAは徐州安営の小麦グルテンの輸入を停止するよう警告し、中国やオランダから輸入された小麦グルテンを綿密に調査した。 汚染の結果、消費者とペットの権利を主張する人々は、FDAに対しペットフードの安全性の確保についてもっと積極的な役割を果たすよう声を上げた。4月2日、動物の倫理的扱いを求める人々の会はFDAのコミッショナーであるアンドリュー・フォン・エッシェンバッハ博士の辞任を要求した 。 米国の食の安全に対する関心が高まり、5月1日、エッシェンバッハ博士は、「戦略的、実際的な食品の安全と保護の問題」に取り組むアシスタント・コミッショナーのポストを新設したことを明らかにし、デイヴィッド・アチソン博士が就任した。エッシェンバッハ博士は、「私にとって米国の食品の供給と、米国人が食べる食品の生産地の安全性は最も重要であり、それがこの機関の職責である」と語っている。
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