逆函数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/05/04 12:31 UTC 版)
よくある種類の陰函数は逆函数である。函数 f の逆函数は、f の独立変数と従属変数の役割を入れ替えると得られる。つまり、f が x の函数であるとき、f の逆函数 f−1 は、x を y の式として方程式 y = f(x) を解くことで与えられ、その解が x = f−1(y) である。別な言い方をすると、陰伏方程式 R(x, y) = y − f(x) = 0 を x について解いたものが逆函数である。例えばランベルトのオメガ函数は、陰伏方程式 y − xex = 0 を x について解いた陰伏函数(つまり y の逆函数)として与えられる。
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逆函数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/06 14:32 UTC 版)
一変数の初等解析学では実数を実数に写す写像である実函数を主に考える。そのような函数は、しばしば f ( x ) = ( 2 x + 8 ) 3 {\displaystyle f(x)=(2x+8)^{3}} のような明示的な数式を通して定義される。実一変数実数値函数 f はそれが一対一である限り逆函数を持つ。 いくつかの標準的な実函数とその逆函数函数 f(x)逆函数 f −1 (y)注意x + a y − a a − x a − y mx y/m m ≠ 0 1/x 1/y x, y ≠ 0 x2 √y x, y ≥ 0 のときに限る x3 3√y x, y は実数(特に制限無し) xp y1 / p (= p√y) 一般に x, y ≥ 0, p ≠ 0 ex ln y y > 0 ax loga y y > 0 かつ a > 0, a ≠ 1 三角函数 逆三角函数 いろいろと制約がある xex ランベルトのW関数
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逆函数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/29 18:24 UTC 版)
j-不変量の逆函数は、超幾何函数 2F1 で表すこともできる(ピカール・フックス方程式(英語版)(Picard–Fuchs equation)も参照)。与えられた数値 N に対して 式 j(τ) = N を τ について解くためには、少なくとも 4つの方法が知られている。 方法 1: モジュララムダ函数(英語版)(modular lambda function) λ の6次式を解く方法。 j ( τ ) = 256 ( 1 − λ ( 1 − λ ) ) 3 ( λ ( 1 − λ ) ) 2 . {\displaystyle j(\tau )={\frac {256(1-\lambda (1-\lambda ))^{3}}{(\lambda (1-\lambda ))^{2}}}.} x = λ(1−λ) とすると 6次式は x の 3次式となる。すると、λ の 6つの値のどれに対しても、 τ = i 2 F 1 ( 1 2 , 1 2 , 1 , 1 − λ ) 2 F 1 ( 1 2 , 1 2 , 1 , λ ) {\displaystyle \tau =i\ {\frac {{}_{2}F_{1}\left({\tfrac {1}{2}},{\tfrac {1}{2}},1,1-\lambda \right)}{{}_{2}F_{1}\left({\tfrac {1}{2}},{\tfrac {1}{2}},1,\lambda \right)}}} となる。 方法 2: γ の 4次式を解く方法。 j ( τ ) = 27 ( 1 + 8 γ ) 3 γ ( 1 − γ ) 3 . {\displaystyle j(\tau )={\frac {27(1+8\gamma )^{3}}{\gamma (1-\gamma )^{3}}}.} 任意の 4つの根に対して、 τ = i 3 2 F 1 ( 1 3 , 2 3 , 1 , 1 − γ ) 2 F 1 ( 1 3 , 2 3 , 1 , γ ) {\displaystyle \tau ={\frac {i}{\sqrt {3}}}{\frac {{}_{2}F_{1}\left({\tfrac {1}{3}},{\tfrac {2}{3}},1,1-\gamma \right)}{{}_{2}F_{1}\left({\tfrac {1}{3}},{\tfrac {2}{3}},1,\gamma \right)}}} となる。 方法 3: β の 3次式を解く方法。 j ( τ ) = 64 ( 1 + 3 β ) 3 β ( 1 − β ) 2 . {\displaystyle j(\tau )={\frac {64(1+3\beta )^{3}}{\beta (1-\beta )^{2}}}.} すると、任意の 3つの根に対し、 τ = i 2 2 F 1 ( 1 4 , 3 4 , 1 , 1 − β ) 2 F 1 ( 1 4 , 3 4 , 1 , β ) {\displaystyle \tau ={\frac {i}{\sqrt {2}}}{\frac {{}_{2}F_{1}\left({\tfrac {1}{4}},{\tfrac {3}{4}},1,1-\beta \right)}{{}_{2}F_{1}\left({\tfrac {1}{4}},{\tfrac {3}{4}},1,\beta \right)}}} となる。 方法 4: α の 2次式を解く方法。 j ( τ ) = 1728 4 α ( 1 − α ) . {\displaystyle j(\tau )={\frac {1728}{4\alpha (1-\alpha )}}.} すると、 τ = i 2 F 1 ( 1 6 , 5 6 , 1 , 1 − α ) 2 F 1 ( 1 6 , 5 6 , 1 , α ) {\displaystyle \tau =i\ {\frac {{}_{2}F_{1}\left({\tfrac {1}{6}},{\tfrac {5}{6}},1,1-\alpha \right)}{{}_{2}F_{1}\left({\tfrac {1}{6}},{\tfrac {5}{6}},1,\alpha \right)}}} となる。 2つの根は τ と -1/τ であるが、j (τ) = j (-1/τ) であるために、どの α を選んでも差異はない。後半 3つの方法は、ラマヌジャンの交代基底についての楕円函数論で発見された。 逆函数は、これらの根の比率が有界でないにもかかわらず、楕円函数の周期の高精度な計算を通して、うまく適用することが可能である。また、関連する帰結として、2 のべきの大きさをもつ虚数軸上の点で j の値が二次の根となることを通して(逆関数を)表すことができる(このようにして、定規とコンパスによる作図が可能となる)。レベルが 2 のモジュラ函数は 3次式であるので、この結果は自明ではない。
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