逆函数の式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/06 14:32 UTC 版)
f −1 が存在するとき、その式を求める方法のひとつが、方程式 y = f(x) を x について解くことで与えられる。例えば、f が f ( x ) = ( 2 x + 8 ) 3 {\displaystyle f(x)=(2x+8)^{3}} なる式で与えられているとき、方程式 y = (2x + 8)3 を x について解けば、 y = ( 2 x + 8 ) 3 y 3 = 2 x + 8 y 3 − 8 = 2 x y 3 − 8 2 = x {\displaystyle {\begin{aligned}y&=(2x+8)^{3}\\{\sqrt[{3}]{y}}&=2x+8\\{\sqrt[{3}]{y}}-8&=2x\\{\dfrac {{\sqrt[{3}]{y}}-8}{2}}&=x\end{aligned}}} となるから、求める逆函数 f −1 が f − 1 ( y ) = y 3 − 8 2 {\displaystyle f^{-1}(y)={\dfrac {{\sqrt[{3}]{y}}-8}{2}}} なる式で与えられる。しかしいつでもこのような逆函数の求め方が通用するわけではない。例えば f が f ( x ) = x + sin x {\displaystyle f(x)=x+\sin x} なる函数であれば、f は一対一で、したがって逆函数 f −1 を持つのだが、この逆函数を与える公式は無限項の和 f − 1 ( y ) = ∑ n = 1 ∞ y n 3 n ! lim θ → 0 d n − 1 d θ n − 1 ( θ θ − sin ( θ ) 3 ) n {\displaystyle f^{-1}(y)=\sum _{n=1}^{\infty }{\frac {y^{\frac {n}{3}}}{n!}}\lim _{\theta \to 0}{\frac {d^{n-1}}{d\theta ^{n-1}}}\left({\frac {\theta }{\sqrt[{3}]{\theta -\sin(\theta )}}}\right)^{n}} となる(ケプラーの方程式#逆ケプラー方程式を参照)。
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