近代ロシア文学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 19:49 UTC 版)
19世紀初頭のロマン主義の出現と共に、ヴァシーリー・ジュコーフスキー、アレクサンドル・プーシキン、ミハイル・レールモントフ、フョードル・チュッチェフらの才能ある世代が登場し、19世紀はロシア文学、とりわけ小説の最盛期となり、「ロシア文学黄金の時代」と呼ばれた。 フョードル・ドストエフスキー、ニコライ・ゴーゴリ、イワン・ゴンチャロフ、ニコライ・レスコフ、ミハイル・サルトィコフ=シチェドリン、レフ・トルストイ、イワン・ツルゲーネフら無数の才能が出現し、全世界の文学に多大な影響を与えた。 この時代以降のロシア文学が西洋文学の影響を強く受けていることが、シュテファン・ツヴァイクの『三人の巨匠――フョードル・ドストエフスキー、オノレ・ド・バルザック、チャールズ・ディケンズ』 や、ミシェル・カドーの『東洋と西洋の間のロシア』などで示されている。 寓話作家イヴァン・クルィロフ、詩人エフゲニー・バラトゥインスキー(フランス語版)、コンスタンティン・バチュシコフ(ロシア語版)、ニコライ・ネクラーソフ、アレクセイ・コンスタンチノヴィッチ・トルストイ、フョードル・チュッチェフ、アファナーシー・フェート、風刺作家グループの変名であったコズマ・プリュートコフ(ロシア語版)などにより、他の文学領域も発展を見た。アントン・チェーホフは極めて重要な戯曲作品を生み出しただけでなく、非常に短い物語という枠組み自体を作り出し、最も傑出したロシア語作家の1人となった。 なお、19世紀のロシアの上流階級ではフランス語を日常会話で使っていたため、当時書かれた小説の中にはフランス語がそのまま使われている作品もある(戦争と平和など)。
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