輸送艦・支援艦機能
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 14:35 UTC 版)
「いずも型護衛艦」の記事における「輸送艦・支援艦機能」の解説
本型では、マルチハザード化およびグローバル化に伴う任務の多様化に対応するため、護衛艦としてだけでなく、下記のように輸送艦や病院船など様々な機能も付与されている。 輸送艦機能 右舷中部には、軽車両に対応できる大型舷側歩板(幅4メートル強、耐荷重30トン弱)が設置されており、サイドランプとして機能する。舷側歩板は第5甲板の格納庫と連接していることから、その収容能力とあわせてRO-RO機能を備えている。なお船体開口部は高さ7メートル×幅4.5メートルである。 居住区とあわせて、陸上自衛隊の人員400名と3 1/2tトラック50台の輸送が可能とされており、また、航空自衛隊のPAC-3 地対空ミサイル・システムの車両も収容可能であるが、戦車等の重車両の搭載は構造上不可能となっている。 補給艦機能 他艦艇への洋上給油能力(3,300kLの貨油・真水:汎用護衛艦3隻分)等を備えている。前部アイランドの01甲板にウィンチ等が装備されており、スパン・ワイヤ方式で洋上給油を行うことができる。ただし航空燃料の他艦への給油能力は持たない。 病院船機能 本型では、ましゅう型補給艦の医療システムをベースに、35床の入院設備を有しており、歯科治療から手術まで可能となっている他、集中治療室も備わっている。また、多目的室も天井に手術灯を配置するなど臨時戦闘治療所として考慮されているほか、必要に応じて、おおすみ型輸送艦と同様、格納庫内に陸上自衛隊の野外手術システムなどを展開することにより、さらに医療機能を増強することができる。 常に乗務するのは衛生士(看護師)のみであるが、災害派遣時などは48時間以内に医師を含む医療チームが配属され活動できるようになっている。
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