軸箱守式(ペデスタル式)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/02 01:42 UTC 版)
「鉄道車両の台車」の記事における「軸箱守式(ペデスタル式)」の解説
比較的古い様式の軸箱支持方式。後述のイコライザー式でも一般に軸箱の案内には軸箱守を用いるが、軸箱守式(ペデスタル式)と称するときには、イコライザーを用いない方式の中での名称として使うことがしばしばある。ただ、軸箱守と軸箱の間にすり板を設ける必要があるため、定期的にすり板の交換が必要である。その中でもばねの種類や配置により種類が分かれる。 板ばね コイルばね単式(軸ばね):台車の軸箱上部に単列式のばね(コイルばね単独や防振ゴム・板ばねなどと組み合わせたものなどがある)を用いたもので、構造が簡単なため日本では一般的に広く用いられたが台車枠の軸ばねを入れる部分が高くなるので床下の隙間が小さいものには向かない欠点がある。国鉄TR23形:ペンシルバニア形についてはリンク先も参照。 国鉄DT17形:複列コイルばね 複式(ウイングばね):台車の軸箱上にある軸ばねの代わりに、軸箱の軸受けを中心として「翼」を設け、軸ばねを2個に分けて比較的柔らかいばねを用いたもの。軸受けの翼の代わりに軸ばね式と同じ軸箱用いてつり合い棒を使用したものもある。軸ばね式より左右の場所を取る欠点があるが振動性能や柔らかいばねを用いられる強みがある。国鉄TR37形:こちらも参照。 国鉄DT21形 国鉄DT18形:下天秤ウィングばね式 ゲルリッツ式(ドイツ式 / 住友式):本来はドイツで開発された軸箱支持機構と枕ばね機構がセットとなったものを指すが、日本ではその内の軸箱支持機構部分のみを模倣したものをこの名で呼んだ。鉄道車両の台車史も参照。オハ35系客車での試験についてはリンク先も参照。 国鉄DT20形:亜種。いわゆる住友式ゲルリッツについては日本における「ゲルリッツ式台車」を参照。 単式支持軸箱守式(軸ばね式)軸箱支持の例(国鉄TR55形20系客車) ウイングばね軸箱守式軸箱支持の例(国鉄DT21-B形国鉄113系電車 ) 上天秤ウイングばね軸箱守式軸箱支持の例天秤を重ね板ばねとしたことから住友式ゲルリッツとも呼ばれる(住友金属FS107形名鉄6750系電車)
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