日本における「ゲルリッツ式台車」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/29 08:20 UTC 版)
「国鉄DT20形台車」の記事における「日本における「ゲルリッツ式台車」」の解説
ゲルリッツ式は本来、ドイツのWUMAG(Waggon- und Maschinenbau AG Görlitz:ゲルリッツ客車機械製造所)が1923年(大正12年)に開発したゲルリッツI形台車に由来する。この台車は、2本のコイルばねと重ね板ばねを連結して門形のばね機構を構成する軸箱支持機構部と、長大な重ね板ばねを側枠から2段リンクで吊り下げ、中央部で揺れ枕を支持する枕ばね支持機構部で構成されるのを特徴とする。詳細は鉄道車両の台車史#ドイツ参照。日本ではオハ35系客車での試験も行なわれた。 これに対し、その軸箱支持機構だけを抽出して採用したのが住友の台車である。これも日本ではゲルリッツ式台車または住友式ゲルリッツなどと呼ばれるが、もう一方の重要な構成要素を欠くため、厳密にはゲルリッツ式台車とは呼べない。なお、この軸箱支持機構は既に19世紀末には王立バイエルン邦有鉄道などで客車用台車に採用されており、当時のドイツでは一般的な機構の一つであった他、蒸気機関車の炭水車用台車に採用する例がドイツのみならずアメリカ・日本など各国で見られた。
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