走者の走路
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/04 04:27 UTC 版)
本塁・一塁間以外の塁間には、特に走者の走路を示すラインは設けられていないが、塁と塁を結んだ線分(塁線)を基準に左右両側に3フィートずつ、合計6フィート分が通常走者の走路とされる。ランダウンプレイ(挟殺プレイ)などで野手からの触球を避ける際に、野手の触球を避けようとして走路を外れた場合、走者は触球されずとも審判員にアウトを宣告される(スリーフィートオーバー)。なお、走者が走路を外れたかどうかは審判員の判断によるものであって、野手からのアピールがあってアウトを宣告されるものではない。ただし、野手からの触球を避ける以外の場合、たとえば通常の走塁をしているときや、打球を処理しようとしている野手を避けるために走路から外れて走塁することは差し支えない。 走者が本来の走路の外に出ていたときにタッグプレイが行われた場合は、触球を避けようとしたそのときに走者がいた地点と走者が進もうとする塁とを結ぶ線分を基準として、左右両側に3フィートずつが走路として定められ、触球を避けようとしてこの走路を外れたと審判員が判断した場合は、この走者にアウトが宣告される。また、公認野球規則には明記されていないが、平林岳は、「各塁と本塁ベース周辺では、ラインアウトのルールは適用にならないのです。…(中略)…各塁や本塁ベースは、走者にとっての目的地なので、この周辺では、3フィート以上避けることが許されているのです。」と述べている。即ち、スリーフィートオーバーは走路で適用・宣告されるものであり、塁上は走路に当たらないとの解釈がとられていて、塁上及びその周辺では、走者が触球を避けようとして3フィート以上逃げたとしても、そのことによってアウトは宣告されないという規則運用がされているということである。ただし、塁周辺と呼べる地帯を著しく外れたときは、スリーフィートオーバーの規則適用により、または走塁放棄と見做されて審判員がアウトを宣告する場合がある。また塁上で適用することになれば、必然的に選手同士のクロスプレーが増えることになる為、選手を怪我から守る目的もある。[要出典] なお公認野球規則では内野のグラスライン(芝と土の境界線)の基準が示されている。このラインは本・一塁間と本・三塁間の両側、一・二塁間、二・三塁間の片側(マウンド側)で塁線から3フィートのラインとなるようになっており、一部の球場ではグラスラインを基にスリーフィートオーバーを判断できるようになっている。ただしこの基準は強制されるものではない。
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