赤いポスターの内容
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/07 14:41 UTC 版)
赤旗および血の色で描かれた「赤いポスター」の目的は、レジスタンス運動をテロリズムとして糾弾することであった。ポスター上部には「これが解放軍か」、下部には「犯罪の軍隊による解放だ」と書かれ、マヌーシアン・グループ(以下参照)のメンバー10人の顔写真が掲載され、彼らが関与した対独抵抗活動(ゲリラ活動)について記載されている。すべて外国人で、ほとんどがユダヤ人である。 Grzywacz – ポーランド系ユダヤ人、テロ行為2件 Elek – ハンガリー系ユダヤ人、列車脱線8件 Wasjbrot (Wajsbrot) – ポーランド系ユダヤ人、テロ行為1件、列車脱線3件 Witchitz – ハンガリー系ユダヤ人、テロ行為15件 Fingerweig – ポーランド系ユダヤ人、テロ行為3件、列車脱線5件 Boczov – ハンガリー系ユダヤ人、列車脱線主犯、テロ行為20件 Fontanot (Fontano) – イタリア人共産主義者、テロ行為12件 Alfonso – スペイン人共産党員、テロ行為7件 Rajman – ポーランド系ユダヤ人、テロ行為13件 Manouchian – アルメニア人、グループ主犯、テロ行為56件、死者150人、負傷者600人 ポスターの下部には武器、脱線した列車、弾丸が撃ち込まれた死体などの写真が6枚掲載されている。死体の写真が2枚あり、1943年7月15日に殺害されたフランク・マルティヌー警視と1943年11月12日に殺害されたジョルジュ・ゴーティエ警視正と特定されている。いずれも誣告により、義勇兵パルチザンに殺害された。 このポスターと同時に、チラシも配布され、表には同じポスターが掲載され、裏には「これが証拠である」とし「フランス人が略奪、窃盗、妨害工作、殺害などを行う場合、その命令を下すのは常に外国人である。これを実行するのは常に失業者と職業的犯罪者である。彼らをそそのかすのは常にユダヤ人である。彼らはフランスに対する犯罪の軍隊である。強盗行為は傷ついた愛国主義の表現ではなく、フランス人の生活およびフランスの主権を脅かす外国人の陰謀である。これは反フランス的陰謀である。これはユダヤ的サディズムの世界規模の夢である。我々が、我々の妻と我々の子供たちが絞殺される前に、我々の手で相手を絞め殺そう!」と書かれ、反ユダヤ主義的・外国人嫌悪的な内容である。 「赤いポスター」の大きさは152 × 130 cmおよび118 × 75 cm、チラシの大きさは22 × 26 cmである。「赤いポスター」やチラシはフランス国立図書館、国立移民史博物館、アンヴァリッド軍事博物館、ショア記念館など多くの博物館が所蔵・展示している。
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