警察用装甲車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/03 15:00 UTC 版)
日本の警察用装甲車については「特型警備車」参照 警察用の装甲車は、主に暴動鎮圧や銃犯罪への対処などに投入される。主に市街地で運用されるために装輪車両がほとんどを占めているが、アメリカアリゾナ州のフェニックス及びツーソン市警察SWATがM113装甲兵員輸送車を装備しているように、ごく稀に装軌車両が装備されることがある。文民警察の場合、大砲や対戦車ミサイルなどの重火器を装備することはなく、機関銃を装備することも稀で、主に放水銃などの非致死性兵器を装備している。また、近年は装甲材の発達や極端な威圧感を与えないために、軍用装甲車のような角ばった形状より民間車両のような丸みを帯びた形状の物が好まれる傾向がある。一方で、国家憲兵のような準軍事組織や、治安の悪い地域の警察では、防弾性能を優先させて軍用装甲車と同様に角張った形状の車両、もしくは軍用装甲車そのものか武装を簡略化したものが使われることが多い。 アメリカ合衆国の警察では、特にSWATのために用いられる (SWAT vehicle) 。有力な法執行機関では、レンコ・ベアキャット(英語版)など、法執行用途を想定して開発された装甲車を装備しているが、予算に余裕がない小規模な自治体警察や郡保安官事務所でも、1033プログラムに基づいてアメリカ軍の中古車(ハンヴィーやMRAPなど)の払い下げを受けることができる。ただしこちらは元来が軍用で普段の維持コストが高く、また特にMRAPは大型・大重量で高速を発揮できないなど、法執行用途には不適当な面もあるため、既に払い下げを受けていても、予算の都合さえつけばベアキャットなどへの更新を要望する機関が多い。 機動憲兵隊のVBRG装甲車。軍用のVAB装甲車をベースにしている 機動憲兵隊のVBC-90装甲車。90mm低圧砲を装備している ナッシュビル市警察のベアキャット装甲車
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