詰将棋解答選手権の難しさ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/26 18:28 UTC 版)
「詰将棋解答選手権」の記事における「詰将棋解答選手権の難しさ」の解説
一般に詰将棋は「何分で解けたらアマ何段相当」という指標があるが、詰将棋解答選手権の各クラスの難易度についてアマ何段・プロ何段程度かという情報は公表されていない。また、一問だけを解くのとは違い、決められた制限時間内に6問ないしは10問の問題を解く能力が求められるため、何分で解けたら何段程度と表現することが難しい面もある。 特に、詰将棋の難しいところは、攻め方の手だけを考えればよいというものではないところにある。詰将棋の解答においては攻め方の手に加えて、玉方の手を正確に解答しなければならない。攻め手に対してどのような応手があり、玉方として最善の応手が何であるのかを全ての変化を考慮した上で判断しなければならない。また、初級戦を除いて、出題された詰将棋が何手詰であるかの情報がないため、全ての変化に加えて、攻め方・玉方が最善手を指した場合に何手詰になるのかについても、その答えを発見しなければならない。 なお、「誰にでも解けそうなものから誰が挑戦しても難しいような程よい難易度を持ったセットにして、同点者が何人も出て時間勝負になるのではなく、満点が1人だけ出てチャンピオンが決まるのが望ましい」という実行委員の思いがあるため、チャンピオン戦の問題であっても、棋力が高くない参加者でも解ける問題が含まれていることが多い。しかしながら、制限時間内に多くの問題を正答することが難しいのは言うまでもない。 どのくらいの棋力があれば上位入賞が狙えるのかについて、客観的な指標は示されていない。実際のところ、本将棋における棋力とは別に、詰将棋に関する能力・技術が大きく影響する。詰将棋の解答におけるコツや手筋、考え方、時間の使い方を学ぶことによって詰将棋解答選手権で上位入賞を狙うことができる。実際、プロ棋士ほどの棋力がないものの、詰将棋作家を始めとする詰将棋が得意なアマチュアがチャンピオン戦においてプロ棋士を抑えて3位以内に入賞するという実績が多くある。
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