詰将棋界の慣習
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 05:14 UTC 版)
詰将棋界の独自の慣習があり、例えば新しく創作された詰将棋が将棋雑誌に詰将棋の「作品」として掲載されるかどうかは、慣習によるところが大きい。過去に発表された作品の存在や構想が大きく尊重されており、概ね以下のような慣習となっている。 たとえば既発表作品の駒の配置を部分的に変更するなどにより、手数を数手延ばすなどの小さな改変がなされることはたまにあるが、それを改作者の単独名義として発表することはない。原作者の存命中はまず原作者に承認をもらい、原作者と改作者の共同制作として連名で出題するか、または「原作者A・改作者B」のように原作者を上位に置く形で出題したり、原作者の名前のみで出題し、改作者の名前はアドバイスとして付記するだけにとどめるなどの手段がある。改作の度合いによってどれを選択するかは異なるが、いずれの場合も原作者の承認を必要とする。 原作者の死後は、当然承認を得ることが出来ないため、上記のいずれの方法も取ることが出来ず、詰将棋の作品として認められることはない。参考図扱いで掲載されることはある。 前作の存在を知らずに作成された詰将棋でも、「全く同一の作品」だけではなく「駒の配置や手順が酷似している作品」も含めて作品価値がほとんどないとされるため、詰将棋の作品として扱われることはあまりない。現在では、このような類似作を回避するため、古今の詰将棋の作品を収録したデータベースを使って同一作・類似作を検索することがある。
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