詰将棋における行き所のない駒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/30 10:30 UTC 版)
「行き所のない駒」の記事における「詰将棋における行き所のない駒」の解説
▲持ち駒 香・歩 詰将棋の基本的なルールは将棋に準ずるため、行き所のない駒を作る手は認められない。 攻め方の手においては、行き所のない駒は王手をかけることができないのでそのような着手自体がほとんどない(動かした駒以外で王手をかける開き王手の場合のみ考慮の必要がある)。玉方の手においては、合駒の制限という形でこのルールが重要になる場合がある。 右の問題において、その他の駒は盤面上及び攻め方の持ち駒で全て使われているので、玉方の持駒は桂馬と歩のみである。単に▲5九香とすると△5七桂と防がれてしまうが、▲5七歩△同玉▲5九香とすると、△5八桂は行き所のない駒、△5八歩は二歩であるためどちらも打てずこのまま詰みになる。最終手の合駒を制限するというケースは、スーパー詰将棋で使用されることがある。 手順の途中で合駒に制限をかける例としては、8段目に後手が桂馬を打てないので歩の合駒を強要する問題(上田吉一作(詰将棋パラダイス1972年5月号)・愛上夫作(詰棋めいと2号)など)や、7種類の合駒を発生させるために9段目で王手をかけて強力な駒を合駒させる問題(深井一伸作「七対子」(詰将棋パラダイス1981年12月号)・添川公司作「大航海」(近代将棋1992年3月号))などがある。 合駒が絡まない問題の例としては、二上達也の作品に「打ち歩詰め誘致のために成らないで動く香車を最下段まで誘致して成りを強要する」という作品がある(『将棋魔法陣』18番)。
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