証券投資法人の設立とその資産の運用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/31 15:25 UTC 版)
「投資一任会社」の記事における「証券投資法人の設立とその資産の運用」の解説
上記の投資信託研究会報告書は、「欧米においては会社型投信が主流」「なお、クローズド・エンド型の会社型投資信託のメリットとして、安定的な資産運用が確保できると言われている」などとしながらも、会社型投資の導入には否定的だった。 しかし、証券取引審議会の1997年6月報告書「証券市場の総合的改革~豊かで多様な21世紀の実現のために」は導入に前向きで、これを受けた1998年6月の法改正(いわゆる金融システム改革法。1998年法律107号)により、証券投資法人(=いわゆる会社型投信のうち、有価証券を対象とするもの)が制度化された。 法人の定款にあたる「規約」を作成する設立企画人およびその資産を運用する運用会社の業務は、投信委託会社だけでなく、投資一任会社にも解禁された。これを受けて、次の証券投資法人が設立されることとなった。なお、J-REIT(いわゆる会社型投信のうち、不動産を対象とするもの)が制度化されたのは、2000年5月の法改正(2000年法律97号)による。 証券投資法人設立企画人・運用会社投資証券の流通備考ジェイ不動産証券投資法人 日本不動産投信 2000年7月設立、2000年8月登録、2001年4月グリーンシート銘柄として気配公表を開始 2011年9月解散 ベンチャービジネス証券投資法人 スミセイグローバル投信 2002年1月上場(大阪証券取引所ベンチャーファンド市場) 2014年6月換金完了、2015年1月上場廃止(東京証券取引所ベンチャーファンド市場) ベンチャー・リヴァイタライズ証券投資法人 あおぞらアセットマネジメント 2002年3月設立、2002年4月登録、2004年3月上場(大阪証券取引所ベンチャーファンド市場) 2017年1月換金完了、2017年7月上場廃止(東京証券取引所ベンチャーファンド市場)、解散 マイブイシー投資法人 ジャイク投資顧問 2001年7月設立 2009年11月解散 「ジェイ不動産証券投資法人」は、我が国初の会社型投信である。これを設立した日本不動産投信は、税理士らが設立したベンチャーであり、投資家804人から12億6080万円を集めて、特定目的会社の発行する資産対応証券に化体した不動産への投資を行った。後三者は大阪府のエンゼルファンド事業の受け皿で、大阪府が財団法人大阪産業振興機構を通じた出資を行った。 このほか、野村スパークス・インベストメント(2021年4月設立の投資運用会社)が、2021年9月に、「日本グロースキャピタル投資法人」を設立している。
※この「証券投資法人の設立とその資産の運用」の解説は、「投資一任会社」の解説の一部です。
「証券投資法人の設立とその資産の運用」を含む「投資一任会社」の記事については、「投資一任会社」の概要を参照ください。
- 証券投資法人の設立とその資産の運用のページへのリンク