設計の基礎事項
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 21:16 UTC 版)
ばねの設計上でまず重要となるのは、何の用途に使うかを明確にする点である。他の機械要素と同様に、使用目的に適した性能を設計するばねに与える必要がある。ばねによって実現したい機能に、具体的には次のようなものが挙げられる。 除荷すると元の位置や形状に戻る復元性の利用 物体を弾性的に保持 振動の絶縁・緩和 振動を生み出して利用 衝撃の緩和 エネルギーの貯蔵と放出 荷重の計測や規定 機能を満たすという要求の他には、次のようなことがばねの設計上要求される 空間的制限に収まる 永久変形や破壊が起きない 使用期間内で十分な強度を持つ 使用環境中で十分な強度を持つ 軽量である 小型である 製造が容易である 価格が安い ばねの調達方法としては、販売されている標準品の中から選ぶ場合と、規格品にないものを個別に製作する場合がある。ばねの用途は多様であるため、ファスナーばねを除くと、一つ一つ個別に設計することが多い。そのため、ばねの設計において標準品から選ぶ方式は、同じ機械要素であるボルトやベアリングほどは多くない。 .mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}} ばねの並列接続 ばねの直列接続 一つのばねで必要なばね特性を得ることができないときは、複数のばねを組み合わせることもある。荷重を分担するようなばねの組み合わせを「並列」や「並列接続」、たわみが加算されるようなばねの組み合わせを「直列」や「直列接続」という。並列では、組み合わさるばねの数が多いほど、組み合わせ全体としてのばね定数は大きくなる。直列では、組み合わさるばねの数が多いほど、組み合わせ全体としてのばね定数は小さくなる。組み合わせの仕方によっては、全体としてのばね特性を非線形特性にすることもできる。
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