設計の完了
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/12 15:46 UTC 版)
「ロールス・ロイス RB211」の記事における「設計の完了」の解説
1967年6月23日、ロールス・ロイスはロッキードL-1011に対してRB211-06を提案した。新エンジンは推力が33,260lbf(147,900N)で、当時開発中だったRB207の高バイパス設計とRB203の3軸設計を組み合わせたものであった。ファンブレードの素材にはロイヤル・エアクラフト・エスタブリッシュメントが開発した全く新しい技術である炭素繊維製のHyfilを採用した。これは鋼製ファンブレードよりも大幅に軽量化できるため、RB211は当時競合するどのエンジンよりも推力重量比に優れることが期待された。エンジンにこういった新機軸を盛り込むには時間を要するであろうことは予想しつつも、ロールス・ロイスはRB211を1971年に運航開始する事を了承した。ロッキードは新型エンジンによってライバルである類似のDC-10に対して明確な優位に立てると考えていた。しかし、ダグラスも同様にロールス・ロイスにDC-10へ搭載するエンジンの仕様提示を求めており、1967年10月にロールス・ロイスは推力35,400 lbf (157 kN)のRB211-10を提案した。機体メーカーであるロッキードとダグラス、エンジンメーカーであるロールス・ロイス、ゼネラル・エレクトリックおよびプラット・アンド・ホイットニーの間と同様に、主要なアメリカの航空会社の間でも激しい交渉が続いた。 この交渉を通じて、エンジン価格は値下げされる一方で、要求推力はどんどん上昇していった。1968年初頭にロールス・ロイスは推力40,600 lbf (181 kN)のRB211-18を提案した。最終的に1968年3月29日にロッキードは94機のトライスターを受注し、ロールス・ロイスにRB211-22 エンジンを150基発注したと発表した。
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