規約制定の経緯
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/12 22:31 UTC 版)
「ベストメンバー規定」の記事における「規約制定の経緯」の解説
「ベストメンバーをもって公式戦に臨まなければならない」とする規約第42条はJリーグ発足当初からあったが、「どのようなメンバーがベストか」という定義は存在せず、もちろん違反した場合の罰則もなかった。強制力を持った補足基準が制定されたのは、2000年にアビスパ福岡の監督を務めていた、ネストール・オマール・ピッコリの発言がきっかけである。 この年の4月、1ヶ月でリーグ戦とヤマザキナビスコカップを合わせ8試合をこなすという過密日程にあったピッコリは、下位カテゴリであるJ2クラブが相手となるナビスコ杯での対湘南ベルマーレ戦において、事前に「メンバーを入れ替え、控え選手で戦う」という発言を行い、実際に先発メンバー11人中10人を直近のリーグ戦から入れ替えた(具体的なメンバー構成などの詳細は、ピッコリの記事を参照)。 ところが、Jリーグはピッコリの発言が報道された当初から、「カップ戦の権威が薄れる」として強く問題視。これを発端として、規約は改正され、「直前5試合に先発出場した選手を6人以上」という「ベストメンバー」の基準と、2000万円以下の罰金、リーグ戦の勝ち点剥奪、翌年のリーグカップ出場権剥奪などの罰則を定めた補足基準が制定された。ベストメンバー規定の存在が強くクローズアップされるようになったのは、この基準制定以降である。 なお、ベストメンバー規定が適用されるのは、当初はJリーグが主催するリーグ戦とナビスコカップのみであり、日本サッカー協会主催の大会である天皇杯全日本サッカー選手権大会は適用の範囲外だった。しかし、天皇杯でメンバーを落とすクラブが続出したことから、2009年より規約第42条を改正、天皇杯にもベストメンバー規定が適用された。ただし、補足基準は天皇杯の適用範囲外であり、天皇杯で補足基準で定めた出場選手条件を破っても、特に罰則は存在しない。 AFCチャンピオンズリーグ出場チームと日本代表を3人以上輩出したチームは規定を緩和される事になった。
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