西日本旅客鉄道の安全憲章
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「運転安全規範」の記事における「西日本旅客鉄道の安全憲章」の解説
一方で、西日本旅客鉄道(JR西日本)のように一旦廃止した事業者もあり、国鉄を起源に持つ事業者でもこれを掲げるかについては対応が分かれている。JR西日本の場合は「安全憲章」を2005年4月1日に制定したが、これは同社の安全推進部長の通達であり、「鉄道業務に直接携わる社員」のみを対象としており、しかも浸透を図った矢先にJR福知山線脱線事故が発生したため、同事故を契機に設けられた「安全諮問委員会」の中でも綱領として全社員に通達するよう提言されている。結果、事故後は、「安全に関わる社員の具体的行動指針」として以下の「安全憲章」が定められた。 (安全憲章前文) 私たちは、2005年4月25日に発生させた列車事故を決して忘れず、お客様のかけがえのない尊い命をお預かりしている責任を自覚し、安全の確保こそ最大の使命であるとの決意のもと、安全憲章を定めます。 安全の確保は、規程の理解と遵守、執務の厳正および技術・技能の向上にはじまり、不断の努力によって築きあげられる。 安全の確保に最も大切な行動は、 基本動作の実行、確認の励行および連絡の徹底である。 安全の確保のためには、 組織や職責をこえて一致協力しなければならない。 判断に迷ったときは、最も安全と認められる行動をとらなければならない。 事故が発生した場合には、併発事故の阻止とお客様の救護がすべてに優先する。 なお、これとは別に安全訓も制定されている。また、JR西日本の富山港線から経営を引き継いだ富山ライトレール(現在は富山地方鉄道へ吸収合併)は国鉄版を採用していた。
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