製造・販売していた血液製剤による問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/09 08:05 UTC 版)
「ミドリ十字」の記事における「製造・販売していた血液製剤による問題」の解説
薬害エイズ事件(非加熱血液凝固因子製剤によるHIV感染)1986年(昭和61年)4月、大阪医科大学附属病院における肝臓病治療の際に、止血を目的とした非加熱血液製剤(クリスマシン)の投与によって、患者がヒト免疫不全ウイルスに感染、後天性免疫不全症候群で死亡した事について、ミドリ十字の代表取締役だった松下廉蔵・須山忠和・川野武彦が業務上過失致死容疑で逮捕・起訴された(薬害エイズ事件におけるいわゆる「ミドリ十字ルート」)。1986年(昭和61年)1月に加熱製剤の日本における販売が開始され、「十分な供給量を確保することが可能となったにもかかわらず、非加熱製剤の回収などの措置を講じなかった」としてミドリ十字の3被告人に、2000年(平成12年)2月それぞれ禁固刑に処す旨の実刑判決が下った。これに対し3被告人は控訴したが、川野武彦が公判中に死亡し公訴棄却、残る2名には2005年(平成17年)6月に上告棄却となり、有罪判決が確定している。 薬害エイズ事件での、和解に基づく金員支払という損害を会社に与えたとして、株主代表訴訟が、1996年(平成8年)7月及び8月に起こされていた。2002年(平成14年)3月13日に、ミドリ十字の旧役員9名は連帯して和解金1億円を支払うこと、株式会社ミドリ十字を吸収合併した「三菱ウェルファーマ株式会社」が、薬害エイズ事件の調査検討し、薬害事件の再発防止策の提言を取りまとめることなどを骨子とした和解が成立した。 薬害肝炎(フィブリノゲン製剤等による肝炎感染)フィブリノゲン製剤(販売名:フィブリノーゲン-BBank、フィブリノーゲン-ミドリ、フィブリノゲン-ミドリ、フィブリノゲンHT-ミドリ)や、非加熱血液凝固第Ⅸ因子製剤(販売名:クリスマシン)の投与により、多くの人々がC型肝炎に感染した。
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