製作準備と撮影
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 14:31 UTC 版)
「イングロリアス・バスターズ」の記事における「製作準備と撮影」の解説
ワインスタイン・カンパニーとチームを組んだタランティーノは予定どおり製作準備に入った。2008年7月、タランティーノとエグゼクティヴ・プロデューサーのハーヴェイとワインスタインは2009年のパルム・ドールを競うことになるカンヌ映画祭に公開が間に合うようにスケジュールを繰り上げた。タランティーノによると、撮影期間が短かったせいで、かえって強烈なエネルギーを内包する作品に仕上がったという。ドイツとフランスがロケ地として押さえられ、2008年にドイツで本撮影がはじまった。撮影開始予定日は2008年10月13日であったが、実際にはその前の週にスタートした。特殊効果を担当したのはKNB EFXとグレゴリー・ニコテロで、映画の大部分はドイツのポツダムにあるバーベルスベルク・スタジオで撮影・編集されたが、チェコとの国境にほど近い小さな保養地であるバートシャンダウも使われた。イーライ・ロスは映画館が燃えるシーンで、「灰になりかけた」と証言した。炎は400 °C(750 °F)で燃えるように設定されていたが、実際には1200 °C(2000 °F)まで上昇し、予定とは異なりハーケンクロイツも焼け落ちてしまった。ロスによると、固定してあった鉄のケーブルが熱で溶解したのだという。タランティーノは、「70年代のカースタントを見た後でCGを見てもすごいと思わない」として、CGを使用せずに火災シーンなどすべてをリアルに描きたかったと述べた。 カンヌでの上映後、タランティーノは6月に映画を再編集すると述べた。カンヌでの初披露に合わせるために生じた未完成シーンを、映画公開前に整理して仕上げるためであった。2009年6月、映画の北米用宣伝広告費用を捻出できないことが危ぶまれるほどに資金繰りが悪化したワインスタイン・カンパニーは、ユニバーサル・ピクチャーズと交渉を行い、映画を共同出資すること、ユニバーサルが国際配給を行うことなどで合意した。
※この「製作準備と撮影」の解説は、「イングロリアス・バスターズ」の解説の一部です。
「製作準備と撮影」を含む「イングロリアス・バスターズ」の記事については、「イングロリアス・バスターズ」の概要を参照ください。
- 製作準備と撮影のページへのリンク