裁判とオークション
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/29 05:34 UTC 版)
「スー (ティラノサウルス)」の記事における「裁判とオークション」の解説
化石の発見から程なくして所有権を巡る法廷闘争が発生した。研究所は土地の所有者であるモーリス・ウィリアムズから許可を得ており、5000ドルを支払って化石の発掘に取りかかった。しかしウィリアムズは後に、研究所から受け取った金は化石自体の所有権を手放すものではなく、あくまで発掘の許可をするためだけの金であり、化石の所有権は自分たちにあると主張した。 1992年、FBIとサウスダコタ州兵は発掘地の強制捜査を行い、その場にあった化石を接収した。行政府は化石をサウスダコタ工業技術学校に移し、法廷闘争が終了するまで同施設で保管した。長期の裁判の後、ウィリアムズ側の主張が認められ、1995年に化石が返還された。ウィリアムズは化石を売ることに決め、サザビーズでオークションに出品した。多くの研究者は化石が私的な所有物になり、公開されなくなることを危惧していた。後に所有者となるフィールド自然史博物館もこの可能性を懸念し、スーの購入を検討した。しかし資金調達に難航し、会社や個人に支援を要請した。カリフォルニア州立大学、ウォルト・ディズニー・パークス・アンド・リゾーツ、マクドナルド、ドナルド・マクドナルド・ハウス、そして多くの個人が博物館の要請に応え支援を行った。1997年10月4日、開始価格50万ドルでスタートしたオークションはフィールド博物館が760万ドルでスーを競り落とし終了した。サザビーズへの手数料を含めた総額は836万2500ドルである。
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