被措置児童等虐待届出等制度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 17:09 UTC 版)
「児童養護施設」の記事における「被措置児童等虐待届出等制度」の解説
平成23年度における被措置児童等虐待届出等制度の実施状況については、全国の69都道府県市で受け付けた児童福祉施設等における被措置児童等虐待に関する届出・通告の受理件数は193件であり、届出・通告者総数は203人であった。徳田毅衆議院議員は1件も報告が無い県について厚労省へ問い合わせた結果を「厚労省が通告内容や件数の確認を行ったところ、自治体によって職員の対応にばらつきがあり、通告があった際の対応や事実確認に問題がある可能性もある。虐待が確認されていない自治体で、本当に1件もないとは考えにくい」としている。厚生労働省第10回児童部会社会的養護専門委員会においても、「被措置児童等虐待届出制度の実施状況は、これ自体が私は信用できなくて、私の知っている平成21年度の虐待が発生した県でゼロになっているというのはどうしてだろう。」「○○道とか、どことは言いませんが、あれっと思って」とその信憑性について審議されている。本件については、毎日新聞が、家庭内虐待などで児童福祉施設や里親家庭に保護された児童への虐待について、2014年と15年の両年度に計144件あったことが、児童相談所が設置されている69自治体を取材し判明した。施設内虐待の公表義務にもかかわらず、16県市は一度も件数などを公表していなかった。かつ厚労省は自治体から報告があった件数などを公表していたが、13年度分を最後に公表していないと報道されている。 NPO法人こどもサポートネットあいちの2012年「児童養護施設における暴力に関するアンケート調査報告-職員調査」によると、子供から暴力を受けた施設職員が77%で、子供へ暴力を振るった職員は31%となっている。また、同団体の児童養護施設の高校生・職員のアンケート調査報告では、4分の1の高校生が他の子供から言葉の暴力や殴られたなど「ひどく嫌な思い」をさせられた経験を持っていた。これらの高校生は「高校生から小学生のいじめでは殴ったり、蹴ったり、パシリとかがありました」と記述し、退所者は当時のことを上級生の命令で男の子は殴り合い、女子は上級生に殴られ、自分は小さくて毎日被害にあっていて、その上におやつ、お小遣いも奪われて誰にも気づかれず庇われなかったことを回答している。
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