術後の発熱とは? わかりやすく解説

術後の発熱

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/27 01:39 UTC 版)

周術期管理」の記事における「術後の発熱」の解説

術後2~3日はしばし微熱認めるが多く一過性であり持続再発する発熱場合原因精査が必要となる。 無気肺、肺炎 術後の発熱の中では最も頻度が高い。無気肺術後3日以内早期持続性発熱によって疑われる。肺底部起こりやすく胸部単純X線撮影診断ができる。体位変換早期離床Bi-PAPなどで対応できる不適切な対応をすると肺炎進行する術後肺炎は3~5日多く抗菌薬投与が重要である。 創感染 術後4~5日ではじまる発熱特徴である。創部痛、創部発赤腫脹波動認めことがある開放創とし完全なドレナージをはかることが大切である。CTを行うと腹腔内膿瘍認め場合がある。 静脈カテーテル感染 静脈確保後3~5日後に非常に多い刺入部の発赤疼痛特徴的である。CV場合留置後7~10日後におおく3839前後スパイク型の発熱特徴的である。治療カテーテル速やかな抜去カテーテル先端培養血液培養である。血液培養時間がかかる場合臨床的に診断がついたとき即座に対応できるように術後の高度の発熱血液培養することが多い。しかし、術後の高度の発熱で特に敗血症疑わない尿路感染 膀胱留置カテーテル留置5日以降に多い。尿意切迫血尿恥骨上部疼痛特徴的である。直腸の手術では排尿訓練必要なので術後1週間程度抜去することが多いが、通常術後3日ほどで抜去する。 縫合不全 術後7~10日頃に現れるスパイク型の発熱であり、腹痛腹部膨満感を伴うことが多い。多くドレーン性状消化管造影、CTなどで診断は可能であるが致死的になることもある。治療ドレナージ抗菌薬再手術である。 術後乏尿 一日尿量が500ml以下である場合乏尿という。術後には尿量が0.5~1.0ml/kg/hourで尿比重が1.010以上であれば腎機能は正常であるという。成人では一日1000ml以上の尿量が必要である(高齢者はもっと低い)。膀胱から尿が出にくいだけか、腎不全で尿が出ないのかは調べておくのが重要である。術後3~4日で尿量が増加してない場合感染症を疑う。 術後イレウス 手術によって消化管蠕動一時的に減弱消失する。これは生理的イレウスであり4872時間回復する。この状態が遷延した場合術後イレウスという。麻痺性イレウス癒着イレウスが多い。術後28日以内発症するものを早期イレウスといい、それ以降晩期イレウスという。早期イレウスは大抵は腸管麻痺遷延と軽い癒着イレウスであり、下腹部手術後1~2週目に多い。 術後胆嚢炎 術後食事開始から1週間以内発症することが多い。発熱上腹部痛を認めるが創部痛との鑑別が困難である。 術後肝障害 下肢血栓性静脈炎 腹腔内膿瘍

※この「術後の発熱」の解説は、「周術期管理」の解説の一部です。
「術後の発熱」を含む「周術期管理」の記事については、「周術期管理」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「術後の発熱」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「術後の発熱」の関連用語

術後の発熱のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



術後の発熱のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの周術期管理 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS