虚構の筋書き
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 14:57 UTC 版)
Natellaによると、ThisMan.orgにはThis Manの風貌をアンドルー・ロイド・ウェバー (左) やアブドルファッターフ・アッ=シーシー (右) といった実在の人物と比較する電子メールが送られたという。 This Manの初出であるEver Dreamed This Man? (ドメインはThisMan.org) の説明では、This Manを最初に描いたのはニューヨークの著明な精神科医 (ウェブサイトでは具体的に誰であるかは言及されない) であるとされる。 2006年1月に、夢でThis Manを見続けていると訴える女性患者を診察した際に描いたという。数日後、ある男性患者がその絵を見て、自分も夢で見たことがあると語った。どちらの患者も現実ではThis Manに会ったことがないと述べた。その後、精神科医が4人の同業者にこの絵を送ったところ、彼らの患者たちもその男性を夢で見たことがあった。 後に、ロサンゼルスやベルリン、サンパウロ、テヘラン、北京、ローマ、バルセロナ、ストックホルム、パリ、ニューデリー、モスクワといった世界中の主要都市で2000名を超える人々が夢でこの人物を見たことがあると訴えた。夢の内容はロマンチックなものや性的なもの、恐ろしいものと様々で、一緒に空を飛んだというものもあれば、何もせずに見つめてきたというものもある。 Vice(英語版)誌でThis Manを事実として特集する記事が掲載された。その記事ではAndrea Natellaのインタビューが載っており、2008年の冬、最初に夢でThis Manを見て、その際にThis Manに誘われてその人物についての情報を求めるウェブサイトを立ち上げたと語った。This Manの似顔絵を用意したのも自分であり、携帯端末アプリケーションのUltimate Flash Faceを用いて作成したと述べている。 実在の人物でThis Manと似た容姿を持つ人物は特定されていない。夢でThis Manを見たことがある人と無関係であるが、This Manを夢に見たことがある人がいるとされる。また、This Manの声も判明していないとされる。これについては、夢では視覚情報と比べると音声は記憶に残りにくいことや、This Manは滅多に夢の中で話さないことが理由に挙げられている。ただし、NatellaはThis Manの外見をThe Man from Another Place(英語版)やThe Dummy(英語版)といったフィクションの登場人物、アンドルー・ロイド・ウェバーやアブドルファッターフ・アッ=シーシーといった実在の著名人と比較する手紙や電子メールを受け取ったと主張している。また、Arud Kannan Ayyaというインド人の導師など、自身がThis Manであると主張する人物もいたと語っている。 ThisMan.orgではThis Manについて下記の5つの説を提示している。 This Manはカール・ユングの学説であり、無関係の人々が共通で見るという無意識の元型イメージの1つである。 This Manは神が顕現した存在である。 企業が人々に精神的な条件付けを施してThis Manの夢を見せている。 単にThis Manを見た人の話を聞いた人がその夢を見ただけである。 夢の中で人の顔を覚えるのは困難であるため、自分が見た夢を思い出そうとしてThis Manの似顔絵を思い浮かべてしまう。
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