英語版の発見
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/12 23:45 UTC 版)
1991年1月号の『文藝春秋』では独白録の評価をめぐり、伊藤隆、児島襄、秦郁彦、半藤一利による座談会「『独白録』を徹底研究する」が掲載され、伊藤と児島は、記録は政治的な背景を持たない内輪話であるとした見解を示したが、秦は極東国際軍事裁判(東京裁判)で天皇が戦犯として訴追される可能性を懸念してGHQに提出することを念頭においた「弁明書」であり英語版が存在するはずであると主張した。 1997年にNHKで放送された『NHKスペシャル 昭和天皇 二つの「独白録」』の取材過程で、GHQの当時准将ボナー・フェラーズの文書から英語版が発見された。英語版が作成されGHQに渡っていたことが確認されたことから、独白録の作成目的が秦の主張するように東京裁判対策であることが確実視されるようになった。この英語版『独白録』は文量の違いや表現の異なる部分から、日本語版をそのまま翻訳したものではなく稲田周一による「速記録」を底本として別個に作成され、東京裁判開廷前にフェラーズらに手渡された可能性が指摘されている。
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